1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/28(火) 23:56:22.91 ID:LXnW/BSnO
『柔らかくて、温かくて……とっても気持ちのいい場所。私のここへ……触れて、みたくない……?』
『貴方と向かい合って、目を閉じて、そうして晒して突き出して……ほら、プロデューサー。私が欲しいもの……ここまでしてるんだもの、分かるでしょう?』
『ねぇ、プロデューサー。私と、キス、してみない……?』
出逢ったあの時。突然のスカウトを受けたあの時から、何度も言い続けてきたこと。
私と出逢い、私をスカウトしたあの人。私を見付けて、育てて、そうして今のこのここのこんな場所まで連れてきてくれた人。私のプロデューサーへ。
何度も、何度も。
それこそ数え切れないくらいに言ってきたこと。
キスをしましょう。
からかいを込めて。キス、というそれへの興味も込めて。それ以外の想いも混じらせながら。
何度も言ってきたこと。
それをまた……あの時から何度目かの、今日だけでも何度目かの、それを言う。
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/28(火) 23:57:53.68 ID:LXnW/BSnO
「ねぇ、プロデューサー」
「そうして仕事をしてるのは……担当の、私の為の仕事を、そこまで打ち込んでやってくれているのは嬉しいのだけど」
「根を詰めすぎ。さっきからほとんど休憩も取らないで……少しくらい、息を抜かなきゃダメよ」
3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/28(火) 23:58:59.68 ID:LXnW/BSnO
今はこう。私がキスをねだるようなことを言っても、まるでそれがなんでもないただの挨拶を投げ掛けられただけみたいな、素っ気ない反応ばかり。
挨拶のように送られる私のそれを、プロデューサーは、もう本当の挨拶のようにしか受け取ってくれない。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/02/28(火) 23:59:42.67 ID:LXnW/BSnO
プロデューサーは気付かない。
あの頃のまま。私の言動の意味も、胸に宿した想いも、何もかもあの頃のままだと思ってる。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/01(水) 00:00:27.64 ID:Czn55yTYO
「……バカ」
キスをねだる時だけじゃない。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/01(水) 00:01:06.80 ID:Czn55yTYO
「……」
そっと、音を立てないように立ち上がる。
7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/01(水) 00:02:11.25 ID:Czn55yTYO
肩を叩いて、呼び掛け。
それに応えて振り向いたプロデューサーの視界を、開け放って晒し出した胸元で埋め尽くして。そうして一瞬固まったプロデューサーの身体を、座った椅子を回して反転させる。
そして、正面を向いたプロデューサーの上へ、私を。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/01(水) 00:02:54.09 ID:Czn55yTYO
(……ふふ)
伝わりはしないけれど、伝わってはくる。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/01(水) 00:03:44.09 ID:Czn55yTYO
以上になります。
お目汚し失礼いたしました。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/01(水) 00:10:44.31 ID:Czn55yTYO
高垣楓「特別な貴方との、普通で特別な日常」
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十時愛梨「炬燵へ潜ってぎゅうっとちゅうっと」
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11:名無しNIPPER[sage]
2017/03/02(木) 20:05:40.03 ID:fpzSFFsn0
乙 いいね!
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