過去ログ - 【特撮?】偽男「悪の組織から逃げ出したぜ。」【安価】
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956:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:24:30.66 ID:cyBAC0ql0

「その様子を見るに、やはり噂は本当ということですか。恐らくそのPCの中に、色々な動画が入っていそうですね、隠しフォルダの中に。事実無根だと言うのでしたら、それを見せていただけます?」
「か、隠し……!? や、やめろ、プライバシーの心外だ!」

 店長の前には愛華、後ろには女子高生。最初は威勢よく万引き犯を連れ込んだはずの彼は、右往左往さえも出来ない程焦りの顔を浮かべていた。それでも、わずかにあった隙間を転がるように通過すると、PCを持ったまま逃げようとする。
以下略



957:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:25:34.83 ID:cyBAC0ql0

 店長は言った。万引き犯を見付けたのは愛華であると。

 愛華は否定していたが、これは事実である。愛華は、万引き犯に聞かれないためという名目で、スマホに文字を打って店長に知らせていた。

以下略



958:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:26:09.06 ID:cyBAC0ql0

 藍山愛華には、明乃《あけの》という、3つ違いで高校1年の妹がいた。彼女らの両親は、愛華が中学生の時に事故で他界しており、たった2人だけの家族で。

 だがそのかけがえのない、唯一の家族も、1ヶ月前に亡き者に。原因は、高校で起きた事故……屋上からの転落である。

以下略



959:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:26:51.64 ID:cyBAC0ql0

 妹は、引っ込み思案な性格だ。
 両親が亡くなってからというもの、愛華がずっとそれを守って生きてきた。明乃は愛華が卒業した高校に入学し、色々と愛華から聞いていたし、困ったことがあれば何でも相談してきていたはず。

 そんな妹が、進入禁止である屋上に、何の用もなく行くだろうか? 屋上への鍵は職員室に保管されており、それを取るには教師らの目を盗む必要があるのに。
以下略



960:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:27:53.96 ID:cyBAC0ql0

 恐らく店長という地位を奪うことが出来ただろうが、それが彼にとって最も大事なものか分からない。だがこれは、自分は果たして復讐を果たせる力があるのかと、愛華にとってのテストで行ったもの。店長の大事なものなど興味はない。

「……とりあえず、上手く行きましたか……」

以下略



961:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:28:44.12 ID:cyBAC0ql0

「お姉さん!」

 先程、万引き扱いを受けた女子高生。ブラウスのボタンを上から数段はずして大きな胸を見せつけつつ、あまりに短いスカートがギリギリその役目を全うしつつ。

以下略



962:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:30:25.70 ID:cyBAC0ql0

 中学の時、軽いイジメを受ける明乃と、気まぐれで助けた雛瀬。中学から目立ち教師に目を付けられることが多かった雛瀬と、成績が良ければ大丈夫だよと勉強を教えた明乃。仲良くなるのにそう時間はかからなかった。

「お姉さん……愛華先輩か。先輩、あんなことして大丈夫なわけ? バイトに戻れるの?」
「もう戻らないから問題ありません」
以下略



963:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:32:02.98 ID:cyBAC0ql0

 けれど、愛華も自分と同じ考えだと分かると、飛び上がって手を広げ、愛華に抱きついていた。愛華は、やめてくださいと言いつつ雛瀬を剥がすと、

「それは分かりません」

以下略



964:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:33:49.66 ID:cyBAC0ql0

 だから雛瀬は先程、明乃に対する質問を愛華にぶつけて、回答させていた。その前に、自分も同じ意見を持っていると共感したのは、ちょっとした仲間意識を持たせて口を滑りやすくするためでもあり。
 それ自体は上手くいっていなかったのだが……雛瀬が得たのは、事件の真相と言っても良いものだった。


以下略



965:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:34:57.23 ID:cyBAC0ql0

 この時間軸、私は誰とも結婚していない。ですので、家には私しかいませんでした。

私は、ここに来てくださった千波とココノエを、リビングに誘導します。私は手前のソファ、お2人には奥のソファに座っていただき、向かい合う形となりました。

以下略



966:名無しNIPPER
2017/04/18(火) 08:35:39.97 ID:cyBAC0ql0
 小1時間前まで40人の生徒が収容されていた、遊園地入園ゲート脇の管理室では数人の兵士が午後6時の放送の準備を進めていた。
 奥でマイクの準備をしていた唯一の女性兵士が、メインモニタ前に座っていた、少し外国人風の容貌の兵士に声を掛ける。
「イイズカさん、午後7時からの禁止エリア範囲のデータを下さい」
イイズカと呼ばれた兵士が、おう、と答えてぱちぱちとキーボードを打ち、女性兵士にプリントアウトした用紙を手渡した。女性兵士は一礼すると、くるりと背を向け先ほどの位置に戻っていった。
 その様子を見ていた担当教官の一人である石蜂が


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