過去ログ - 【モバマス】美嘉「もう一つの物語」
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17: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:09:41.24 ID:QFvfrLAg0
気が付くと、日は落ちかけていた。
…あいつが来たのは15時くらいか、既に定時退社時間をむかえていた。
残した事務処理をする気も起きず、予定だけを確認して俺はよろよろと部屋を後にした。
この時間でも、事務所には多くの人が居る。
俺は人目を避けるように出口を目指した。とても今日は人と話せる気分ではない。
ただ、まさに事務所を出ようとしたところで、見知った顔が飛び込んできた。
美嘉が嬉しそうに見せてくるプリクラ帳でよく見かけた妹…
そして、いつも嬉しそうに近況を話してくる妹…
莉嘉ちゃんだ。
莉嘉ちゃんは俺に気づくと笑顔で小走りに近づいてくる。
冬が近いこの時期なのに軽装なのはこれから打ち合わせでもあるのだろうか。
「お疲れ様です!いつも、お姉ちゃんがお世話になってます!」
小さな体をしっかりと曲げて元気にお辞儀をする。
まず、姉のこと。
こういう礼儀や気遣いが、この年齢で出来るのは姉ともどもいつも感心させられる。
「お疲れ様、莉嘉ちゃんはこれから打ち合わせ?」
「うん!レギュラー番組の打ち合わせなんです!」
「そっか、遅くなるかもしれないけど頑張ってね」
中々話す機会の無い子ではあるけども、今の心境では長話をする気もなれず、
俺は話を切り上げてその場を去ろうする、だが…
「あ、あの…お姉ちゃんのこと聞いても良いですか?」
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