過去ログ - 【モバマス】美嘉「もう一つの物語」
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2017/03/06(月) 20:35:22.71 ID:G39hXaPY0
 「よ、みりあちゃん?」 
  
 楓さんが言ってた、中庭で見かけたという「お仲間」は、 
 シンデレラプロジェクトの一人、赤城みりあちゃんだった。 
  
52: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 20:39:54.04 ID:G39hXaPY0
 「どうしたの?しょんぼりして見えるよ?」 
 「私、しょんぼりなんてしてないよ。ただこのへんがちょっとモヤモヤするかも…」 
 みりあちゃんはうつむき加減に、胸に手を当ててしょんぼりしていないと言う。 
  
 でも、その顔は、やっぱりどうしてもしょんぼりしているように 
53: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 20:43:29.81 ID:G39hXaPY0
 お昼からたっぷり、アタシとみりあちゃんは渋谷で遊び倒した。 
 カラオケに、コスメに、プリクラに…遊んだなー!! 
 仕事を忘れてって思ったけど、カラオケでお互いの持ち歌を歌ったり、 
 莉嘉と一緒に出るテレビの話だったり、すごく楽しそうに話すんだよねー。 
 ちっちゃくてもやっぱりプロのアイドルなんだなーって思っちゃった。 
54: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 20:47:42.38 ID:G39hXaPY0
 「…そう!…そうなの!!」 
  
 あぁ。 
 その笑顔で、全て、みりあちゃんのモヤモヤが分かった気がした。 
  
55: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 20:50:30.81 ID:G39hXaPY0
 「これからお姉ちゃん同士、協力していこ!辛いことがあったらいつでも聞いてあげる!」 
 「じゃあ美嘉ちゃんも辛いことあったら絶対私に言ってね!」 
  
 これ以上ないくらい、満面の笑顔。 
  
56: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 20:55:07.82 ID:G39hXaPY0
 『周りを良く見ることよ。 
 一人で、抱え込むほどあなたは孤独ではないでしょう』 
 『決してあなたは一人でここまで来たわけじゃないでしょうし、 
 あなたを形作ってくれたものは、とても大きいと思うの』 
  
57: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 21:01:09.29 ID:G39hXaPY0
 「ありがとう、みりあちゃん。でも大丈夫」 
  
 そう、もうきっと、アタシ、大丈夫。 
  
 「アタシね、ちゃんと辛いって言える相手いるから★」 
58: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 21:05:03.31 ID:G39hXaPY0
 すっかり遅くなってしまい、 
 みりあちゃんを自宅近くの駅まで送って、一息つくと 
 アタシはスマホの画面を開いた。 
  
 よし…! 
59: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 21:14:20.23 ID:G39hXaPY0
 千川さんが去った後、社内の公開スケジュールを確認すると、 
 俺は携帯電話を取り出し、勝手知ったる相手へコールする。 
  
 『…はい』 
  
60: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/06(月) 21:17:48.00 ID:G39hXaPY0
 『な、なに…?』 
 「明後日、莉嘉ちゃんが出る番組、とときら学園の収録がある。 
 そこに見学に行ってくれ」 
 『え?莉嘉?なんなの急に』 
 「さっきたまたま莉嘉ちゃんと会って話してさ。あの子、すごいな。本当に感心した。 
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