過去ログ - いろ鬼 (オリジナル百合)
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27: ◆/BueNLs5lw[saga]
2017/03/07(火) 23:59:45.43 ID:ArEOG84Z0
数分後、彼がキッチンの側でウロウロと私の周りを俳諧する姿が見られた。

「ヨシツキ、気が散るからじっとして」

「は、はい!」

ああ、すぐ後ろに天使がいると思ったら俄然やる気が出てきた。
おいしー!って言ってもらえたら、嬉し過ぎて昇天する自信がある。
分かっていた。気づいていた。
この天使にもう一度会いたいと、心の奥では声が枯れんばかりに主張していた自分の存在に。
キャベツを剥して、洗っていったん据え置く。
玉ねぎをみじん切りにして、フライパンで炒めていく。

「あの、僕、何か手伝うよ。何でも言って」

「じゃあ、そこのお鍋のお湯が沸騰したらキャベツ入れて、芯が柔らかくなるまで煮てくれる?」

「任せて、ミラ!」

一品目、ロールキャベツ。キャベツがゆで上がるのを待つべし。
タネに取り掛かろうとした所で、ここの冷蔵庫や棚には調味料らしい調味料がないことに気が付く。

「さすがに、塩コショウくらいはあると思ってたけど……」

「ごめんねえ、こういうの苦手で。いつも、買ってきてばかりなんだ」

「しょうがないわね。家から取ってくるから」


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