過去ログ - 妖狐姫「わらわの座椅子となるのじゃ」
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◆hs5MwVGbLE
[saga]
2017/03/13(月) 22:56:34.14 ID:LEm2Q0Fn0
…………
てんこ「男殿…もう寝たらどうだ?祝言の日にくまを作ってしまうぞ」
あの後俺はてんこさんを起こして夜中の出来事を話した。
以下略
189
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 22:58:02.04 ID:LEm2Q0Fn0
妖狐姫「座椅子、くぅこは…」
後ろから静かに襖を開けて妖狐姫が入ってきた。
男「まだ起きない」
以下略
190
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 22:58:50.69 ID:LEm2Q0Fn0
てんこ「しかし…今晩敵襲が来ると厄介だな…くぅこにはもう頼れないし…」
妖狐姫「それは…くぅこの命のみならず、座椅子の命も本格的に危険なものになってきたということじゃな」
てんこ「そういうことになりますね…」
以下略
191
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 22:59:35.98 ID:LEm2Q0Fn0
妖狐姫「てんこ、隣街の屋敷へ向かう支度をするぞ。それと祝言の延期、婚約相手の変更を街のみなにつたえなければ…」
男「は!?」
てんこ「なっ…それは一体どういう…」
以下略
192
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 23:00:37.66 ID:LEm2Q0Fn0
てんこ「そんないきなりっ!一体何故!?」
男「そっ、そうだぞ!ここまで来たのに…」
男「もし俺やくぅこのことを思ってそんなことをしようとしているなら大間違いだぞ!?」
以下略
193
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 23:05:49.83 ID:LEm2Q0Fn0
最初こそ冷徹さを演じていた妖狐姫だったが、次第にその顔は涙で歪み、しらことの結婚のメリットを語るための言葉は自分に言い聞かせているようだった。
以下略
194
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 23:07:16.92 ID:LEm2Q0Fn0
妖狐姫「…座椅子」
妖狐姫「短い間じゃったが…不思議とうにゅとは何年も前からの付き合いのように感じた」
妖狐姫「うにゅは生まれた場所を間違えたのではないかと思ったほどじゃ。それをわらわが正してやったと思ったほどじゃ」
以下略
195
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 23:09:22.53 ID:LEm2Q0Fn0
男「…嘘だろ?」
男(どうして…こんなことに…)
二人が居なくなった部屋、一人だけ取り残された気分になったがくぅこの小さくも確かな声が聞こえて布団の方を振り返った。
以下略
196
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 23:10:55.52 ID:LEm2Q0Fn0
くぅこ「しっかりと聞こえているでごじゃるよ…せっしゃは…許されたでごしゃるか…?」
くぅこ「せっしゃは…まだ生きててもよいでごじゃろうか…?」
男「な、何言ってんだよ!むしろこんなところで死んだら絶対許さないからな!生きろよ!これ主人の命令だからな!」
以下略
197
:
名無しNIPPER
[saga]
2017/03/13(月) 23:11:53.40 ID:LEm2Q0Fn0
男「く、くぅこぉ…」
男「俺…どうしたらいいんだ…どうしたらいいか…分からなくなっちまった…」
男「あの日、しらこの野郎が来た次の日…もう妖狐姫から離れないように…妖狐姫を遠ざけないように…頑張ろうって…決めたんだ…」
以下略
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