過去ログ - 悠貴ちゃんが頬にちゅってして
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1:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:21:41.13 ID:ki3Y9quvo

※独自設定有り、キャラ崩れ注意


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2:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:22:09.17 ID:ki3Y9quvo

 それは夢のような世界のお話。憧れていた世界の中心。可愛い衣装を着て、キラキラ輝くステージで、誰よりも眩しく煌めく存在。アイドル。そう、私は、可愛いアイドルになりたかった。それは昔から抱いていた確かな憧れだったから。
 けれどそれは、大きくなるにつれて無理な願いなのだと思うようになった。
 同世代よりも一際大きく育ってしまった身長は、私が憧れていた、可愛いアイドルというものとは正反対な気がして。
 だからもう、憧れは憧れでしかなくて夢は夢でしかない、そんなものだと割りきるしかないと思いかけていた。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:22:40.31 ID:ki3Y9quvo

 ──そこで私は、魔法使いと出会った。
 私の願いを叶える、魔法使い。……プロデューサーさん。

 あの人と出会い、見出だしてもらったことで私は憧れで終わるはずだった世界へと入ることができた。それどころか、可愛い衣装を着て、立派な歌までもらって、小さいかもしれないけれど、キラキラのステージに立って。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:23:13.82 ID:ki3Y9quvo

「なんだか……足りない気がする」

 ベッドに寝そべり、言葉を漏らす。

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:23:45.59 ID:ki3Y9quvo


 翌日、目が覚めてから、ほれから学校に行っている間もずっと、ううんと頭を悩ませてみたけれど、どうにも私では一人で悩み考えていても答えは出ないということがわかった。だから、誰かに相談をしてみようと事務所に向かった。
 今日は初ステージ後ということでオフをいただいていたから、本当は事務所に寄ることはない予定だったけど、特に予定に無くても顔を出すアイドルも少なくはないし、私もたまにしている。



6:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:24:12.68 ID:ki3Y9quvo

 事務所に着いたが、今日は人が少なそうだった。少し走ってきたので他の学生の人たちよりも早くに着いたのだろう。
 ルームに向かう途中の廊下でも事務員さん、職員さんとスレ違うくらいでアイドルと会うということはなかった。
 扉を開き、ルームに入る。やはり人影は──いや、ひとつだけあった。

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:24:39.52 ID:ki3Y9quvo

「おはようございますっ、芳乃さん!」

「おはようなのでしてー。悠貴は今日お休みだったのではー?」

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:25:16.83 ID:ki3Y9quvo

 ここは色々なアイドルが集まる場所だから、もしかしたら私のこの、どうすればいいのかわからない、モヤモヤとした感情に対する正しいぶつけかたを見つけてくれるかもしれない。
 モヤモヤした、気持ち。
 大きすぎる気持ち。想いの丈の伝え方というものを。
 と。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:25:43.34 ID:ki3Y9quvo

「あの、よかったら芳乃さんに少し相談をさせてもらってもいいですか?」

「もちろん、でしてー」

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:26:10.21 ID:ki3Y9quvo



 芳乃さんが場所を移そうと言ったので事務所から移動して、近くのカフェにやってきた。ふわりと香る紅茶の匂いとポップで明るい店の雰囲気は、なんとなく芳乃さんのイメージから想像できないお店の選択だった。
 だったらどういうイメージかと言われると、たまにやっている時代劇に出てくるような、お茶の出るお団子屋さん。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:26:36.85 ID:ki3Y9quvo

「して、悠貴ー。どのような相談なのでしょうかー?」

 コーヒーにたっぷりの牛乳と砂糖を入れている姿に少し素直にお茶を頼むという選択肢はなかったのだろうか、とも思いつつ、芳乃さんに相談内容を話す。

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:27:07.75 ID:ki3Y9quvo

 芳乃さんが少し考える素振りをしてから、頭のなかを整理するつもりなのかコーヒーに口をつける。ふーふーと息で冷ましてから。けれど一口つけてすぐ熱そうにカップから離した。猫舌なのかな。
 
「想いというのは形にせねば伝わらぬものー。それが言葉であれ、どのような形であれ、悩み、秘めているだけでは相手には伝わらぬものなのでしてー。だからどのような形でも想いを伝えようとすることが大切なのだと思いますー」

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:27:34.07 ID:ki3Y9quvo

 けれど、それでもやっぱりどうしてもわからないし、どうすればいいのか悩んでしまう。本末転倒になってしまうことを承知で、思い悩み秘めてしまう。
 どうしてもこの想い、気持ちは、ただありがとうという言葉だけでは伝えきれないと思うから。大きすぎる恩に対する感謝というにはあまりにも軽々しい言葉の響きだと、なんとなく思ってしまう。

 感謝──そう、感謝だ。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:28:06.41 ID:ki3Y9quvo

「…………甘いのでしてー」

 煮え切らない私の思考中に、芳乃さんはコーヒーにお水に入っていた氷を移して冷やしてから飲んだ。中途半端に温度の下がったコーヒーは大量にいれてしまった砂糖のせいで凄く甘くなっていたようで、芳乃さんはしょんぼり顔だ。
 やっぱりこういうカフェにはあまり来たことがないのがわかる。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:28:36.32 ID:ki3Y9quvo

「でしてー。ぶっちゃけ悠貴のちゅーでよいと思うのでしてー」

「ぶっちゃけ!?」

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:29:05.49 ID:ki3Y9quvo

 芳乃さんが取り出したのは古事記ではなく、女性向け雑誌に載っている速水奏さん特集のページだった。
 ちなみに先ほどのは芳乃さんの意訳であり、雑誌のほうはそれよりも幾分大人っぽい、セクシーな文章だった。
 いや、余計できません。

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:29:39.12 ID:ki3Y9quvo




 そんな決意をした後日のこと。事務所には私とプロデューサーさん、それから少し遅れてやってきたちひろさんの三人だけだった。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/03/10(金) 22:31:35.83 ID:ki3Y9quvo
乙倉ちゃんのCD試聴始まってるから皆さん聴こうね。とても可愛い。凄く可愛い。乙倉ちゃん超可愛い
それでは


19:名無しNIPPER[sage]
2017/03/11(土) 11:47:17.06 ID:QFmi6b/uO
可愛い


20:名無しNIPPER[sage]
2017/03/11(土) 14:04:14.24 ID:/9B9mPHco
乙乙

カワイイ
可愛い
かわいい


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