過去ログ - 椎名法子「ドーナツの神様」 【ウルトラマンオーブ×シンデレラガールズ】
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:38:11.85 ID:af2LNM0O0

(プロローグ)


ガイ「ぷはーーっ」

 ある街の夕暮れ。鄙びた銭湯でガイはラムネを飲んでいた。

ガイ「やっぱり風呂上がりの一杯は最高だな」

番台「兄さん、それを言うならビールだよ。買ってかないかい?」

ガイ「悪い。酒は飲まないんだ」

 ガイが番台と話していると男湯の暖簾の下から男の子がひとりで出てきた。
 小学校の低学年あたりだろうか。付き添いの大人はいないようだ。

ガイ「おやっさん、ラムネもう一本。……坊や、飲むか?」

 少年はちょっと驚いたようだったが、ガイの人懐っこい笑みを見てそれを受け取った。

番台「今日もひとりかい。気を付けて帰るんだよ。最近この辺りで妙な事件が起きてるらしいからねえ」

ガイ「妙な事件?」

番台「ああ。まあこの辺りと言っても近くってわけじゃないんだけどね。通り魔殺人が相次いでるんだよ」

ガイ「通り魔……」

番台「だから坊やも日が沈まない内に帰んな。また明日」

 手を振りながら少年はたてつけの悪い引き戸を開けて出ていく。
 ガイは神妙な顔をしながら壁の時計を見た。六時十八分。

 もう十分もすれば、日が落ちる。



※ウルトラマンオーブ×シンデレラガールのSSです

※オーブの世界に346プロがあるという設定です

※劇場版後という設定ですが、(たぶん)大きなネタバレはないと思います

※主な登場アイドル
椎名法子(13) 中野有香(18) 水本ゆかり(15)

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:38:50.59 ID:af2LNM0O0

(1)


 ひとけのない夜道に甲高い金属音が断続的に鳴っている。
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:39:20.24 ID:af2LNM0O0

 喉がもうからからだった。唾を飲み込むと熱した棒を突っ込まれたかのように痛んだ。
 胃に落ちる唾液がまるで滝壺のような音を立てた。「キィ……」。この音は、何?

 首筋の違和感はとれない。それは向こうからやってくる。肩の向こう。背中の後ろ。
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:39:53.41 ID:af2LNM0O0

「はあっ、はあっ、はあっ……」

 誰も、いない。どこにも何もない。首筋に纏わりつく違和感も消えている。
 少女は倒れた自転車のハンドルを握って立たせる。息をついて顔を上げる。
以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:42:12.33 ID:af2LNM0O0

(2)


『ウルトラマンオーブって、ドーナツの神様だと思うんです!』
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:42:40.87 ID:af2LNM0O0

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以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:43:52.75 ID:af2LNM0O0

法子「……あなたは?」

男「何故あんなことを言った?」

以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:44:20.74 ID:af2LNM0O0

男「俺に言わせればあの胸のリングはあいつの心の闇だ。どうしたって埋めることのできない心の穴なのさ」

法子「…………」

以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:45:19.98 ID:af2LNM0O0

男「……『ある』と『ない』とで何か違うことでもあるのか」

法子「うん。だって『ない』ものは見えないでしょ?」

以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:45:57.57 ID:af2LNM0O0

(3)


法子「…………」
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:46:34.03 ID:af2LNM0O0

有香「なら、何か考え事でも? もし悩み事があるのでしたら聞きますよ」

ゆかり「はい。ひとりで抱え込まずに……。ユニット仲間なんですし」

以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:47:16.88 ID:af2LNM0O0

法子「でも、本当の理由はたぶん違う。オーブが起こしたあの事件がまだ尾を引いてるんだ」

ゆかり「あ……。ビートル隊を攻撃して戦闘機を撃墜したっていう事件ですか」

以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:48:21.73 ID:af2LNM0O0

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以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:49:35.23 ID:af2LNM0O0

法子(何……?)

 足を動かし続けながら首を回す。しかし相変わらず背後には誰の姿もない。
 しかし顔を前に戻すと首筋に生温い空気が纏わりつく。視線だ。ねっとりとした蛇のような視線。
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:50:09.61 ID:af2LNM0O0

 その時だった。法子の体が路地裏に引きずり込まれた。

法子(……!?)

以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:50:44.87 ID:af2LNM0O0

「キィッ、キィッ、キィッ…………」

 金属音のような音が通りすぎ、遠のいていく。謎の音はあの怪人が発していたものだったらしい。
 しばらくして音も聞こえなくなってから、男は腕の力を緩めた。力が抜けた法子は地べたにへたり込んだ。
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:51:14.13 ID:af2LNM0O0

(4)


怪人「キィッ、キィッ……」
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:51:46.28 ID:af2LNM0O0

有香「ゆかりちゃん、逃げてっ!!」

 だがゆかりは動けない。有香のすぐ後ろに怪人が迫っている。両腕の刃が街灯の光を受けてぎらりと光っている。
 右の刃を振り上げる。ゆかりは反射的に両腕を翳して目を閉じた――
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:53:12.45 ID:af2LNM0O0

ツルク「キィィッ……!!」

 よろよろと起き上がった星人は再度右腕の剣を振り上げた。
 しかし今度は攻撃のためではなかった。その上空に暗雲が渦巻いたかと思うと、その中から二体の怪獣が出現した。
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:53:44.32 ID:af2LNM0O0

法子「有香ちゃん! ゆかりちゃん!」

ジャグラー「ゆかゆかって二人だったのか」

以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/14(火) 19:54:21.16 ID:af2LNM0O0

ブラックギラス「ギャアアアアアアアオオン!!」
レッドギラス「ギギャアアアアッッ!!」

 飛行を続ける双子怪獣。それを追うガイはオーブリングを取り出し構えた。
以下略



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