過去ログ - 穂乃果「行くよ!リザードン!」
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512:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:36:36.08 ID:ha7ZcpN9o
こんなはずじゃなかった。

穂乃果ちゃん、海未ちゃんと一緒にオトノキタウンを旅立って、イーブイとモクローを連れていろんな町を巡って。
二人とは別々の旅路。でも毎日のように連絡しあって、お互いの旅の話をたくさんしてから幸せな気持ちで眠りについて。
たぶん、たまに寂しくなって、穂乃果ちゃんと海未ちゃんに泣きそうな声で電話しちゃって。
近くにいるどっちかが、きっとすぐに駆けつけて慰めてくれてる。
もちろん穂乃果ちゃんと海未ちゃんが寂しくなったらことりが駆けつけて、同じことをしてあげて。

ダイイチシティでルビィちゃんとお話をしたみたいに、新しいお友達もたくさんできて…
そのうちモクローやイーブイたちも成長してきて、ずっと憧れてたニンフィアに進化させて…


ことり(大好きなポケモンたちを綺麗に着飾って、コンテストで優勝するの)

ことり(そして…穂乃果ちゃんか海未ちゃん、どっちが先かはわからないけど、二人は絶対チャンピオンになるから。
そしたらことりが晴れ舞台で、二人のポケモンたちの衣装をデザインするの。それが夢だった…)


なのに。


ことりは全身を震わせながら、自分の手へと目を向ける。
注射器、赤みがかった薬液はまるで血液。

自分は恐ろしい薬を手にしていて、それを何人もの人に打って、ポケモンにも打って、自分を助けようとしてくれている、罪のない希にも…!


ことり「げ、ぁ…ぅう゛っ…!」


もう一度、嘔吐する。
胃の中身はほとんど空になってしまったのか、出るのは食道を焼く胃酸ばかり。

仮面は砕かれ、罪科の意識を紛らわせてくれる物はもうどこにもない。
柔らかで、しなやかで、華奢な少女の体へ、優しく愛と慈しみに溢れた少女の心へ、犯してしまった罪の数々が、目を背けて逸らして、膨れ上がってしまった大罪の重みが一挙に降りかかる。
声にならない嗚咽が漏れる。引き裂かれそうに魂が悲鳴をあげている。


ことり「ぁ…あぁ…っ…こんなはずじゃなかった…こんなはずじゃなかった…こんなはずじゃなかったのに…!!」



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