736:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:22:57.24 ID:ha7ZcpN9o
それに、この女の言う通り、壊されるのは体だけではない。
ことりが歪んでしまったのは非力なうちに綺羅ツバサと接触してしまったせい。
海未もオハラタワーでの敗北が心に棘として残り、危うくマイナスへと傾きかけていた。
言うなれば害種。触れただけで全てを負へと引き込む暗黒星。
737:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:25:10.25 ID:ha7ZcpN9o
にこ(うぎゃあ!!こ、鼓膜がやられる!!)
にこは身を伏せ、その前にメガクチートが立ってトレーナーを守っている。
耳を塞がずにはいられない、チェーンガンの砲火はそれほどの轟音!
738:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:25:36.69 ID:ha7ZcpN9o
遠隔バリアとは別にもう一枚、バリアを“着ている”。
それはオハラフォースの情報にもない能力、ヘリ内に動揺が走る。
彼らは手持ちのデータを大幅に修正しなくてはならない。
ミュウツークローンは綺羅ツバサとの精神リンクで、力だけでなく卓越した技術をも身に付けているのだ。
739:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:26:11.40 ID:ha7ZcpN9o
直後、立て続けに飛来する数発の対地ミサイル。
ミュウツーはその一発へと右手の三指を翳し、握る。ミサイルは圧を掛けられて空中で爆華。
もう片方の腕を回すように泳がせれば、残る全てのミサイルは踵を返して弾頭を空へ、ヘリへと目掛けて来た道を戻り…着弾。
その誘導性能を遺憾なく発揮し、戦闘ヘリを全て撃墜。
740:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:27:33.52 ID:ha7ZcpN9o
反転、にこはまろぶように全力疾走!!
墜落したヘリが炎上する校庭を抜け、角を曲がって一直線に走る。
どうせ生命反応だかなんだかでキャッチされているのだ、路地へと駆け込んでも意味がない。だったら走りやすい大道を駆ける!
背後に見えるツバサたちを振り切るように走り、走り、壊れかけている全身に鞭を打ち、角を曲がり、直線を進み、階段を駆け上る。
741:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:28:31.02 ID:ha7ZcpN9o
にこ「だらあっ!!」
ツバサ「無駄」
742:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:29:34.17 ID:ha7ZcpN9o
……結論から言えば、にこはツバサの一撃を逃れている。
殺拳から逃れた小柄な体は後ろへと吹き飛び、空を舞い…どさりと。
受け身を取ることさえ叶わず、アスファルトの上へと跳ねるように打ち付けられている。
743:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:30:37.46 ID:ha7ZcpN9o
あのツバサでさえ、わずかではあるが唖然に息を飲んでいる。
にこは致死の瞬間、あらゆる生存の可能性を模索した。
左腕は完全に壊れた。
左右、背後への回避は?今の一撃で足が止まっている。動けない。しゃがむのも無理。
744:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:35:00.05 ID:ha7ZcpN9o
見上げれば、すぐそばにロクノテレビの電波塔。
逃げるにこを牽制、誘導、その経路をこちらへ向けさせていたのだから当然だ。
ツバサは寸時、思考を逸らす。
聖良は来ているだろうか?まだ気配はないが…
745:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:35:30.54 ID:ha7ZcpN9o
そして今も、にこの瞳に意思は潰えない。
ロクノテレビ近辺はツバサにとっての目的地であり、対してにこにとっての目指していた地でもある。
ズタボロのにこが手を掲げると…参集。
ロクノテレビの警護に当たっている警官たちが、綺羅ツバサへと一斉に銃口を向けている。
746:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:36:50.93 ID:ha7ZcpN9o
二十名も集えば、日本警察の不慣れなピストルであれそれなりの弾火が乱れ飛ぶ。
十分な殺傷力を持った射撃がツバサたちを囲っている。
だが無論、ミュウツークローンには通用していない。
まるでそよ風の中にいるかのように、身じろぎ一つせずにバリアで弾丸の全てを受け落としている。
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