過去ログ - 佐久間まゆ「たった一つの光、願い込めて」
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15:名無しNIPPER
2017/04/09(日) 16:38:13.95 ID:ltgFqpYMo
「私は、プロデューサーさんを嫌いになんてなれませんでした。だから、貴方に嫌われるような私になろうと思ったんです」

 そして私は、プロデューサーさんに背を向けて星空を見上げる。

「でも、貴方は私のことを嫌ってはくれませんでした。あんなに重い女を演じていたのに、どうして貴方は私の心に歩み寄ってきたんですか?」

 声が震える。泣いてしまいそうだ。

 たまらず私はまた、目元をすっぽりと毛布で覆った。星空も月も見えなくなったが、泣き顔を彼に見られるよりはずっと良い。

「私のことを嫌いと言ってください」

 胸が締め付けられるような感覚に、涙があふれ出した。

 声と肩が震えてしまう。

 プロデューサーに、私が泣いてしまったのを気づかれただろうか。

 最後まで面倒くさい女だ、と、私は泣きながらも冷静に自分を見つめる。

 初めから、こうしていればよかったのかもしれない。



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