過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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152:名無しNIPPER[sage]
2017/05/22(月) 22:56:02.21 ID:MSolr7hZ0
これ知ってる
コマンド間違えると即死するカプコンの例のアレでしょ?(ゲーム脳)


153: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/23(火) 01:44:40.18 ID:ay0DpeFQ0
照明や可動を示すランプにより格納庫が照らされる中を放浪者は駆ける。流石に警戒している相手だけあり、少しの間を置いてから前方の機銃が一斉に放浪者へ向けられた。まだ、昇降機が上がりきらない今、近づいてくる敵に対抗できる手段はそれしかない。

拒絶の咆哮のように、一斉に火を噴く。普通なら、そう普通ならミンチになる運命だ。生身で特攻を仕掛けるなど、牙を持つ鉄の塊に敵う要素など、ただの人間ならば一切ない。

だから、その銃弾の嵐の中から瞬時姿を消す人間は、それでもうただの人間な訳がなかった。
以下略



154: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/23(火) 02:02:53.95 ID:ay0DpeFQ0
大体の兵器に言えることだが、内部への侵入を想定した作りはしていない。その前に破壊されるか、破壊するか、撤退するかといったことを想定するからだ。もちろん、内部に限らず、例えば外壁部分に張りつかれることも想定しない。

だから、戦車なら歩兵が随行するし、艦艇だとその時点でミサイルや砲は意味をなさなくなる。サンシャインも間違いなく強固で強力な兵器と言っていいだろう。だからこそ同じ弱点を持つ。

そして今、敵は上部にいる。運転席にいる兵士達はほぼ同時にその認識を持った。もちろん、できたとしても通常はそれまで。ぎりぎり相手が人間だったとして、機銃を避けられるほど俊敏な動きをするには、重火器を持つことはできない。この状況でありうることは、設置するタイプの爆薬を所有して、出入りできるハッチを爆破しての侵入程度。エンジン部は外部から破壊できる位置にはなく、それ以外で恐れることと言えば、ハッチではなく足を止めるために車輪を爆破すること。
以下略



155: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/23(火) 02:06:11.47 ID:ay0DpeFQ0
少しおいて、対空砲の弾薬庫部分が爆破されたと報がくる。話の状況から、杭のようなものが発射機関に食い込み、手りゅう弾何個か投入されたようだ。言ったように、兵器は間近に接近されることは想定しない、その上、対空砲がある位置はサンシャイン上部。砲の内部に攻撃を仕掛けられた際の対策など、していない。

この状況で、対空砲に配置されていた兵士に死傷者が出ている。弾薬自体が暴発する恐れもあり、急ぎ人員をそちらに回す。

指揮官の男の内情は、黒く蠢く。ただのプロジェクトの試作品を回収するはずが、増援部隊を呼ぶ羽目になり、あまつさえそれも含めて全滅の危機に瀕している。どこで、歯車が狂った? そもそも今襲撃を仕掛けているのは何だ? まだ報告では超能力者を含めた集団と別働部隊は交戦中というのが事実なら、攻撃を1人で仕掛けてきた人間。人間か? 自分の目が捉えていた人型は、本当に、人間なのか?
以下略



156: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/23(火) 02:07:00.09 ID:ay0DpeFQ0
「全部隊! 出入り口を塞げ! 絶対に侵入させるな!」

だが、指揮官の男もこれまでに修羅場を潜り抜けてきた人間であることに変わりはない。絶望に蓋をし、この戦いに生き延びる渇望を糧に、部下に指示を飛ばす。不意を突かれ、対空砲を潰された事実は変わらない。だが、それでも変わらないのは相手がこの中に侵入してこれないという現実だ。

対空砲が潰されたところで、実際のところ痛手ではない。手数を稼げる機銃が潰される前にサンシャインを超能力者にぶつけ、細切れにしてやればいい。それが終われば、今襲撃をかけている人間の始末をつける。そう、フロントガラスの前にい――。
以下略



157: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/05/23(火) 02:14:14.17 ID:ay0DpeFQ0
>>150
いやぁ、ほんとにね

>>151
どこぞの動画で生身プレイしてるのは見たけどねぇ。実際にやることじゃあないわな。やっちゃったけど
以下略



158: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/24(水) 01:23:52.70 ID:RKkx74QW0
サンシャインの内部の抵抗は激しい。その上、エクスの情報どおり通路は狭く、人がすれ違うのもやっとというところだ。こうなると、いくら放浪者でも、その空間で起きる弾幕の中を潜り抜けて攻撃を仕掛けるのは難しい。彼の殺意なき攻撃や動作は、動きを認識しづらくするだけであり、銃弾が彼そのものをすり抜けるわけではない。

放浪者も、運転席で処理した兵士達から奪った銃で応戦しているが、場は拮抗している。卓越した身のこなし、剣技を持つ彼だが銃の取り扱いについて今一つ。兵士側は扱いに慣れているとはいえ、この狭い通路では有効な攻撃を加えるのは難しい。自然とその場に縛り付けられるのは自然な流れだった。

4つ目に装填した弾倉が空になり、無造作に投げ捨ててリロードしなおす。慣れない長銃の使用は、それなりの負担をもたらしていた。それに、自分に向けられる銃弾の雨は、神経の方もすり減らしていく。それに、この撃ち合いは技能的な部分だけではなく、物資面からも放浪者には不利だ。処理した兵士分の数しか弾薬はないのだから、このまま続ければ先に弾切れになるのは放浪者だ。
以下略



159: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/24(水) 01:27:45.65 ID:RKkx74QW0
『OK、まだ引きつけてくれ』

向こう側から激しいタイピング音が聞こえてくる。まだ制圧しきってはいないが、レーザー砲のシステムにハッキングを仕掛けている。対処される可能性は高く、暴走させた際、下手をすれば放浪者も巻き込まれる恐れがある。

エクスも当然止めた、賭けにしてはあまりにも危険すぎる。生身で移動砲台の武装の一部を破壊して、指揮官らしき人間を処理できたならそれだけで十分すぎる戦果。そう説いた。だが、それ以上を考える放浪者の答えは当然ながら拒否だった。
以下略



160: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/24(水) 01:29:08.48 ID:RKkx74QW0
大きくキーを叩く音の後、銃弾が一瞬だけ止んだ。それを待っていた放浪者は通路へ飛び出し、奥にいる兵士へ向かいブースターを使い弾け飛ぶ。

人がそれこそ高速で飛んでくる、システム暴走の報を受け士気が乱れている彼らに、その乱れが拍車をかける。このサンシャインと同じく、許してはいけない接近をされ、斬り払われていく。

点と線、範囲だけ考えても近距離でどちらの攻撃が危険かはいうまでもない。それに加えて、銃には狙うという初動作が必要。同じようにナイフに切り替えるとして、抜き身の剣と収納しているナイフ。リーチの差もあれば、取り出すまでのわずかな時間も、この場合致命的な時間だった。
以下略



161: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/24(水) 01:30:10.83 ID:RKkx74QW0
サンシャインを載せた昇降機はすでに上がりきり、その姿を工場地帯の一角に晒していた。その姿は、放浪者が感じたとおりに威圧的ではあった。しかし、対空砲から煙が出、フロンドガラスが叩き割られた状態を見ると、城壁のような圧倒は薄まっている。

その状態で、奇妙な、振動と言えばいいのか。何かがサンシャインから発せられていた。それは徐々に増幅していき、それを感じる範囲を広げていく。

ついには、サンシャイン自身が振動していることに気付く。内部で何かが起きていることは間違いない。入り込んだ侵入者が何を仕掛けたかを考えれば、起きている事態は想像に難くない。
以下略



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