過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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178: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/27(土) 04:50:26.99 ID:sY7bYUWb0
開けられた扉がノックされる、そこにいたのは香坂の姿。神妙な面持ちで、放浪者と話がしたいとのことだった。話をしなければいけないことは大体終わり、DJフレンドも全体への周知の為、放送室を後にする。

扉は閉められ、二人きりになる。だからと言って恐縮する様子もなく、彼女の眼には強い光が宿っている。

「単刀直入に聞きます。貴方は本当に、ただの生存者なのでしょうか?」
以下略



179: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/27(土) 04:56:35.40 ID:sY7bYUWb0
けれど、それが自分だけの力でやっていると、放浪者は思ったこともない。全てはメンバーに支えられてきたからこそ。探索組と共に危険を退け、回収組のおかげで背中を任せられ、警備組がいるからこそ拠点で穏やかに過ごせる。

手を結ぶ者たちの存在もそうだ。研究所のサポートにより困難を切り開き、DJフレンド達の放送で世界は動いていることが知れる。保安官の店で語らう事も惨劇前の幸福を思い出させ、ハンターの苛烈さを見て現実を再確認する。千護達の切実な誓いが希望を思い起こさせる。

そして、今目の前にいる若き香坂達も未来に託せる存在として、彼は見ている。
以下略



180: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/05/27(土) 05:04:45.16 ID:sY7bYUWb0
>>169
1日で起きてるんじゃよ。
結果はこういう風に誤認した感じやね

>>170
以下略



181:名無しNIPPER[sage]
2017/05/28(日) 07:05:22.33 ID:sz0+8FVF0
乙!
んで、サンシャイン騒ぎの熱も冷めやらぬ内に拠点に出戻りか……予想された襲撃に、放浪者はまた顔を顰めるだろうな


182: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:21:08.98 ID:K08K4Lpc0
「…ではな、しばらくは気をつけてな」

ここにいるすべての人間は、屋上に集まっていた。放浪者達の見送りの為だ。彼が来てから少ししか経っていないように思えるが、もうまもなくで、1日が経過しようとしている。

フロートボードの上に、放浪者、エコー、フェアリーの順で乗っていて、放浪者とエコーはアクシデント時に備えて腰と腰をロープで結んでいる。バレットパレードの任務の終了は、まだ真の意味で終えていない。WWPに気取られず、『無事』に戻る。それが出来てこそ、この任務は完璧な遂行となる。それが分かっている放浪者に、いつも通り気を抜いた様子はない。
以下略



183: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:29:35.77 ID:K08K4Lpc0
用意された部屋に戻る最中、香坂は放浪者の言葉を反芻していた。畏怖する気持ちは残っていたが、あの短い間での会話でそれはだいぶ薄れている。この世界において、彼が実直な人間だと理解できたおかげだ。

『…もし、君達の目的を無事に終えたら、ここでも俺たちのところでもいい。戻ってきてくれると助かる』

WWPが親の死にどう関わっていたのか調べ、どうなるにせよその後に3人でどこかの場所で拠点を構えることになる。そういった事を話し合ったわけではないが、そんな未来を彼女は想像していた。だから、戻れる場所などないと思っていた。それはもう、失われたものと考えていたからだ。
以下略



184: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:35:30.48 ID:K08K4Lpc0
『じゃあ、あんたらの帰還を待ってるぜ。伊吹が残るから、なんかあったら言ってくれ』

エクスとのやり取りも終わり、聞こえてくるのは風切の音。WWPの別同部隊追撃時に無茶をさせたが、今のところ不調の様子はない。

「あとどれくらいでつくのー?」
以下略



185: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/29(月) 04:51:11.59 ID:K08K4Lpc0

身体が夜風によって冷え切った頃、放浪者達は無事に研究所の屋上へと降り立った。危惧していたWWPとの遭遇はなく、拠点という存在を気取られないままの帰還だった。

出迎えに来た野木主任達と共に、放浪者は今回の結果報告を含めて会議室へと向かう。その場に残されたのは、エコー、フェアリー、そしてビジョンの3人。

以下略



186: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/05/29(月) 05:08:44.41 ID:K08K4Lpc0
>>181
どんなに熱くてもいずれ熱は冷めゆく。まぁ、放浪者の場合は次々烈火の中に飛び込んでいきそうだけども。


187:名無しNIPPER[sage]
2017/05/29(月) 23:59:03.81 ID:uslsKFY+0
乙!
また、一つの事態の鎮静化と、感動の再開……でも、ここからが殊更にキツいんだよなぁ


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