過去ログ - 西絹代「何故私達を連合チームにお招きしたのか?」
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5:名無しNIPPER[sage]
2017/04/11(火) 19:58:25.26 ID:FGKsNTVsO
いつの間にかダージリンの後ろに控えていたオレンジペコが空いたティーカップに新たな紅茶を注いでいく。一口、二口と飲み数秒の沈黙のあと口を開く。

「我が聖グロリアーナと知波単学園、どちらも伝統を重んじる校風。でも大会の成績には大きな差がある。これについて西さんはどう思うかしら?」

ダージリンの質問に西は考える。戦車の性能や戦術によるものだと思うがそんな分かりきった事を聞いているのではないのだろう。では彼女は何を問うているのか。

「私は『伝統に対する考え方』だと思うの」
「考え方……」
「伝統を守るというのは古いものをそのまま使い回すことではないの。勿論根本が変わることはないけれど、その根本を元に時代毎に合った使い方を使う者が試行錯誤しながら次の世代に絆げていく。それが伝統よ」


「騎士道精神や優雅さ気品が我が校の伝統。騎士道とは?優雅とは?気品とは?そういう自問自答を常に繰り返し自分なりの答えを出し導いていく。勿論間違った道を進むこともあるわ。そんな時は止まってもいい。戻ってもいい。仲間に相談してもいい。いっそ道じゃない所を進んでもいいわね。戦車に通れない所はないですし」

クスクスと笑いながら紅茶を口に運ぶ。

「今までのそちらの隊長さん達は真っ直ぐで正直すぎたから突撃という戦い方をそのまま使ってしまった。でもあなたは違う。その進む道は本当に正しいのか迷った。ねえ西さん、大洗と一緒に戦って間近で彼女たちの戦車道を肌で感じて何か得たんじゃないかしら?」

西は声も出せなかった。脳天に榴弾を打ち込まれたような衝撃だった。



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