過去ログ - モバP「胸の奥の錘」
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12: ◆30lx83ehPU[saga]
2017/04/27(木) 01:34:21.71 ID:g6bPWNIPO
チク、タクと時計の秒針が自己主張を止める様子はない。

水平から随分傾いた視界は、テーブル向かいの誰もいないソファをボーッと見つめていた。

ただ、髪に触れる優しい手の平の感覚は、体を預けている14歳の少女の姿をはっきりと認識させた。

「ボクも、キミがいなくなったら悲しいよ」

優しい声だ。そう思った。

「会議までまだもう少しある。たまには居眠りも、いいんじゃないかな」

全てを許された気がして、認められた気がして。


理解してくれたような、気がして。


目頭に熱いものを感じながら、瞼が落ちた。



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