15:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:50:52.80 ID:EiI7XmX40
ここで終わりかと本気でそう思った。
そう思ったらなぜだか涙が止まらなかった。
それは悔しさだったり、自分の馬鹿さ加減への呆れだったり、その他諸々混ざったものであった。
「なに泣いてんのよ」
あの日と同じように呆れた表情で伊織は俺にそう言ってきた。
16:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:51:23.82 ID:EiI7XmX40
「伊織」
「なによ」
「すまなかった」
「何に対して謝ってるのよ」
「……色々あるけれども、そうだな。お前を信じなかったことかな」
17:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:51:50.95 ID:EiI7XmX40
「恭二のことはもともと知っててね。パーティとかでよく会ってたし。それで。家出してアイドルでしょ?似た境遇としては見過ごせなくてね。下の名前で呼ぶのは、家じゃなくて自身を見てほしいって思うもんなのよ、私たちみたいなのはね。そうそう、あいつも自分の担当のプロデューサーと付き合ってるのよ、これオフレコねた
とは俺の腕の中にいる伊織の言葉。
何ともなし、ただの俺の独り相撲だったのだ。
「ったく、どんだけ寂しかったと思うのよ。本当に終わっちゃうんじゃないかって、怖かったんだからね」
「珍しく素直だな、伊織」
18:名無しNIPPER[sage]
2017/05/05(金) 23:52:36.24 ID:EiI7XmX40
翌日、首筋に絆創膏をつけた伊織と頬に紅葉をつけた俺が、事務所で散々からかわれたのは言うまでもない。
まぁいいさ。名誉の勲章みたいなもんだ。
19:名無しNIPPER
2017/05/05(金) 23:53:03.25 ID:EiI7XmX40
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
伊織、お誕生日おめでとう!
20:名無しNIPPER[sage]
2017/05/06(土) 00:18:10.28 ID:9pjS/Qd3O
キモいから
21:名無しNIPPER[sage]
2017/05/06(土) 13:07:16.75 ID:ANCMYCZf0
乙
いいね
22:名無しNIPPER[sage]
2017/05/07(日) 03:16:20.75 ID:h3JCBRBWo
乙乙
のういうの好き
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