過去ログ - 早坂美玲「なぁ、今日って……」
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1: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/05/09(火) 01:44:48.67 ID:whF7ja/yO
今日は5月9日です。
つまり、そう言うお話です。

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2: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/05/09(火) 01:45:37.56 ID:whF7ja/yO
「連休も終わったのになんでこんなに忙しいんだッ!」
「仕方ないだろう、そう言うスケジュールなんだから……」

 雑誌のグラビア撮影を終えて次の仕事に向かう車中で、美玲は口をとがらせる。隣で運転するプロデューサーは次の現場までの最短距離を頭の中で確認しながら、湯気でも噴き出しそうな彼女を軽くたしなめた。
 大型連休も終わった最初の週の平日は、街も全体に気怠げだ。いつもはノートパソコンやタブレットを広げて趣味や仕事に興じる人々が散見されるオシャレなオープンカフェも今は閑散としており、日が傾きつつあるにも関わらず下がらぬ気温に茹だったサラリーマンがだらりと机に突っ伏している。
以下略



3: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/05/09(火) 01:46:58.29 ID:whF7ja/yO
 外はもうすっかり日も落ち、窓から緩やかに流れこむ風が心地よい。車載のラジオから流れるポップスを聞き流しながら、美玲は上気した頬を風に預けるように窓際で頬杖をついた。
 そのまま、ふと口を開く。

「なぁ、今日って……」

以下略



4: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/05/09(火) 01:48:06.80 ID:/HocY19QO
 リリカルなピアノの音色に包まれながら、車はゆったりとテールライトを追いかける。幾度か流れる光の筋を乗り換え、瞬く信号に導かれてたどり着いたのは、一件の小さな建物だった。

「よし、着いたぞ」

 三台ほどしか停められないような手狭な駐車場に車を置き、プロデューサーは車を降りて助手席のドアを開けた。美玲は怪訝な表情を浮かべたまま降りると、レンガ造りの建物を見上げる。三角屋根の、おとぎ話にでも出てきそうな建物。窓からは暖かそうな明かりが漏れており、入り口とおぼしき木製の扉には、何語か分からない文字で書かれた看板が控えめに取り付けられていた。その下にフォークとナイフの絵が描かれており、辛うじて何らかの飲食店であることが分かる。
以下略



5: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/05/09(火) 01:49:32.35 ID:whF7ja/yO
「さ、主役が到着したぞ! 腹も減ったし、さっそく飯にするか!」
「ちょ、ひ、引っ張るなこのバカプロデューサーッ! 引っ掻くぞッ!!」
「フヒ……美玲ちゃんの『引っ掻くぞ』、久しぶり……」
「そうなの? 最近、丸くなったのかな」
「プロデューサーさんの前だと、よく言ってますけど……」
以下略



6: ◆S6NKsUHavA[saga]
2017/05/09(火) 01:51:47.11 ID:whF7ja/yO
ありがとうございました。
美玲の誕生日を祝った掌編でした。
よければ最終日となった総選挙にも美玲に一票宜しくお願いします……。誕生日祝いだと思って……。


7:名無しNIPPER[sage]
2017/05/09(火) 08:58:21.28 ID:7lOb2OAdO
おつ!


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