198: ◆9Vso2A/y6Q[saga]
2017/09/29(金) 01:02:05.34 ID:+O2eMHkM0
本日の投下は以上です
更新遅くて申し訳ありません
199:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:19:56.70 ID:6/W7nyI80
【偽物は】
中学棟の屋上から見える景色はあまり良いとは言えないものだった。
200:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:20:36.55 ID:6/W7nyI80
俺からのあまり思慮のあるとは言えない言葉も全く意に介さない様子で、冷えるなあ、と彼女は息を吐いた。
両手をくしくしと擦る姿はどこか小動物を思わせて、少しかわいいと思えてしまった。
201:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:21:40.23 ID:6/W7nyI80
「じゃあ今年は夏日もあまりなかったですし、一年中冬ですね」
「あ、やー、そういうわけでもないや」
202:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:22:32.07 ID:6/W7nyI80
「……世の中にはね、二巻乙っていう悪しき文化があってね。応援してる気持ちを直接伝えたくなるのですよ」
「二巻乙……」
203:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:23:16.00 ID:6/W7nyI80
話題がひとつ前に戻ったようだ。
「先輩って、そういう恋愛好きなんですか?」
204:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:24:01.54 ID:6/W7nyI80
まあ、そうとは言っても何を考えているのかはわからないし、
普段ゆったりとした口調と動きをしているから、それが少しでも機敏になったらいつもと違うように映る。
好きなことを話す姿は、年上とは思えないほどのあどけなさが垣間見れる。
205:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:24:35.65 ID:6/W7nyI80
一瞬自分でも好意を持っている人がいるかどうか考えたが、あまりいい意味での想像はできなかった。
「あ、ごめんね。別に変な勘ぐりとかじゃないんだよ」
206:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:25:35.03 ID:6/W7nyI80
すすす、と細い指で数秒スクロールして、彼女の動きは止まった。
「ね、ライン交換しようよ」
207:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:26:24.61 ID:6/W7nyI80
『おにいちゃん今度も遊びにいこうね』
『写真(二人で写っているもの)』
「……」
208:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 02:27:12.53 ID:6/W7nyI80
「……あの」
「……あ、別に大丈夫だからね。誰にも言ったりしないし、私もがんばって忘れるから」
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