過去ログ - 追われてます!
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813:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:32:24.93 ID:HHfyV3AE0

【言葉にすれば】

「お兄ちゃんは悪くないよ」

以下略



814:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:33:00.47 ID:HHfyV3AE0

「それでさ」と彼女は話を変える。

「……今日は、なにかあったの?」

以下略



815:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:33:38.06 ID:HHfyV3AE0

「どうしたの」

「ううん。なんでもない」

以下略



816:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:34:19.69 ID:HHfyV3AE0

 十秒、二十秒、三十秒と触れている時間が過ぎていくうちに、俺の思考はびりびりとしびれるようなものから、いろいろなものに変化していく。

 目を瞑る。開けたままでいると、目の前のことばかり考えてしまいそうになるから。

以下略



817:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:34:53.96 ID:HHfyV3AE0

 俺は彼女と並んで歩きたかった。
 お互い一人で立っていられるくらいに強くなって、それでもどこか不安を感じてしまったら、そのときは安心を与えられるような存在でありたかった。

 押し付け。自分のことしか考えていない。我慢していられない。
以下略



818:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:35:36.99 ID:HHfyV3AE0

 人には各々広さ大きさの異なるキャパシティが存在する。
 自分のことで手一杯な人は、他者にかまけている余裕はなくなるし、ある程度余裕が持てる人、もしくは自分を蔑ろにしている人は、他者を抱え込めるだけの隙間/余地が残されている。

 誰かに頼られる。それを助ける。
以下略



819:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:36:36.94 ID:HHfyV3AE0

 それを求めた。無意識のうちに。

 でも、自分のことですら満足にできなくなってしまった俺が、誰かを助けてあげられるだけの力を有しているとは到底思えなかった。
 たまたま人よりも力を持っていたからそういう人が寄ってきただけで、その力が弱くなれば、俺のことを頼る人なんてどこにもいなくなる。
以下略



820:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:37:20.08 ID:HHfyV3AE0

 目を開けると、唇はすでに離れていた。そういう感覚も、頭から抜け落ちてしまっていた。

 奈雨は心配するように俺の顔を覗き込む。
 ひょっとしたら、結構な時間ぼうっとしていたのかもしれない。
以下略



821:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:38:08.35 ID:HHfyV3AE0

 こういうことを言えば、彼女の方から離れてくれる。

 それを願った。また押し付けようとした。

以下略



822:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:38:46.97 ID:HHfyV3AE0

 耳朶を打つ蕩けた声にのまれて、ベッドに彼女を押し倒してしまった。
 我慢しようとした。けれど、身体が言うことを聞いてくれなかった。

 彼女は一瞬だけ怯んだ顔をして、すぐにいつものようにえへへとはにかむ。
以下略



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