823:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:39:39.00 ID:HHfyV3AE0
このままでは駄目だ、と思う。
そういう対象として彼女を見ることができる。というか見ている。それは否定しない。勢いに任せてしまってもいいと思う気持ちもなくはない。
俺は、ずっとずっと前から彼女のことが好きだったから。
でも、これは違う。間違っている。
好きだから……好きだからこそ、やめなければいけないと思う。
今に至るまで、ずっと彼女の発言を免罪符にして甘え続けていた。好きな子と身体を触れ合わせる行為を楽しんでいた。自分の致命的なまでの弱さを間違ったかたちで押し付けていた。
兄妹のように接することによって、溢れ出してしまいそうな彼女への好意に蓋をしているつもりでいた。
キスまでなら、少しだけ心はちくりと痛んだけれどまだ抑えることができた。
けれど、これ以上は駄目だ。
今は良くても、そのあとのことについて考えが及ばない。
俺は、彼女に対して何も責任を取れない。取るだけのものを持っていない。責任という言葉を出すことすら烏滸がましい。
そう考えていると、身体は逆方向へと勝手に動いていた。
「離れろよ」
「……やだ」
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