310:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/25(日) 21:57:49.04 ID:zabzgcsho
「そう、今、から、関係なくなる」
とても情熱的に歌っているが、部屋の電気を点けてしまおうか。
衣擦れの音と、トタトタという足踏みの音から察するに、
彼女はテンションが上がりきってステップも踏んでいるようだが。
「鳴り出した予感のベル」
だが、そんな事をしたら彼女は立ち直れない傷を負ってしまうかもしれない。
私は暗い部屋に居続けたので、
暗い部屋の中でも月明かりを頼りに彼女の今の行動がほとんど丸見えなのだ。
「降りたい、この環状線」
ノリノリ。
そう、彼女はノリノリで『Hotel Moonside』を歌い、踊っている。
「アリバイを三度ペンで〜な・ぞ・れ・ば♪」
アリバイも何もない、完全な現行犯。
何故、彼女がここまで盛り上がってしまっているのか、私にはわからない。
恐らく、シンデレラプロジェクトのメンバー達に何か言われたのだろうが……。
「静まってく大都会」
田舎特有の大きな虫の鳴き声は、冬の今は聞こえない。
なので、彼女の歌声が、ハッキリと聞こえる。
「と、特別な……よ、夜のサイン」
彼女は……今日を特別な夜にしようと言うのか。
申し訳ありませんが、貴女のその想いには、応えられません。
「明日にな〜らない――」
立ち上がり、部屋の電気を点ける。
「――場所ま……で……いこ、うよ」
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