過去ログ - 武内P「結婚するなら、ですか」
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38:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/15(木) 23:51:13.18 ID:z0ZlMvOIo
  ・  ・  ・

「……」


 お仕事の打ち合わせも終わり、あとはお家に帰るだけ。
 だけど、本当になんとなく、ブラブラとプロダクションの中を歩き回っていた。
 こういう事をたまにするから、皆に子供みたいと言われちゃうのかしら。
 でも、今日はちょっと不思議な気持ち。


「……」


 誰にも会わず、一人で居たい気もする。
 誰かと一緒に……誰がが隣に居て欲しい気もする。


 どちらが正解かわからないから、私は今、歩いている。
 それで答えが見つかるとは思っていないけれど、私はこれで行動的なの。
 なんとなく、アイドルになっちゃう位には、ね。


「……」


 けれど、珍しい事に今日は誰にも会わない。


 いつもは年少組の子達が楽しそうにして――


「……」


 ――……今日は、もう帰ろう。


 あの可愛い後輩達は、私の瞳を見てどう思うか、だなんて。
 そんな事を考えてしまう程度には、今日の私はおかしいみたい。


 あの子達だったら、きっと綺麗だと褒めてくれる、受け入れてくれる。
 だけどそれは、私の瞳の色が左右で違うという、異質さを褒めるのだ。


 貴女は、他人とは違う。
 普通とは違うのだ、と。



「――高垣さん?」



 そんな時、とても低い声がかけられた。


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