過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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954:名無しNIPPER[saga]
2018/11/18(日) 07:05:28.92 ID:j1GEu/ey0
 それがアメリカのヒーローみたいな、スパイダーマン化しているやつでも。
 ハリウッド映画の一場面みたいに、両足を使って窓を蹴破って中に侵入し、
 亜里沙に状態を聞き、怒りを携えた表情でドアを蹴破り、
 そして自宅の電話で警察に電話を掛けた。 
 このあとツバサは亜里沙のもとに直行し、強く強く抱きしめた。
 妹は最初何が何だか分からないと言った様子ではあったけど、
 もう大丈夫だからと言われた瞬間に堰を切ったように泣き出して――
 ずっとずっと、おまわりさんが駆け込んでくるまでずっと。
 
「……この日のこと、覚えてないわ」
「過去だからですか?」
「いいえ、この家でしばらく過ごして――
 気がついたらおばあさまと暮らしていたという記憶しかなくて」

 どういう経緯でおばあさまに引き取られる事になったのか。
 なぜ、両親と別れて生活をおくることになったのか。
 自分が高校に入る頃にはすでに姉妹二人で暮らしていたことを含めて。
 目を背けてしまう記憶がたくさんあって、やるせない。
 このような出来事があってもなお、あの人達と普通に付き合っている妹に
 姉として何にも出来ていなかったと後悔した。
 悔やんでも悔やみきれない気持ちを抱えながら、私たちは温かいぬくもりに包まれた。

 視界は切り替わり――

「光が見える……あれは?」
「おめでとうございます、絵里お姉さん。お見事です」
「……試練をクリアしたという感じはしないんだけれど」
「正直に白状すれば、時間が経てばこうなったんですけどね」


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