242:名無しNIPPER[saga]
2016/08/05(金) 23:52:25.16 ID:0/G1P+FM0
男 『――――まぁ、結局陛下との会談を聞きつけてやって来たと思われる不審者は出なかった』
男 『革命の時にその戦いぶりから鬼神とまで呼ばれたあのニヤケ面のことを知らない者はこの国にはいない』
男 『そんな奴と戦わねばならないリスクを冒すような無謀な奴はいないということか』
男 『で、ここから先が正念場だ。人とエルフの行く末を決める一大事が…… 挨拶もそこそこにおっさんと陛下との会談が始まった』
男 『お互い目指しているものは同じなのだが、陛下は事が事だけに相手であるおっさんが本当に信頼できるのか探っているようだった』
男 『何せ人間は昔からエルフを迫害し続けてきた。慎重に慎重を重ねて対応したいんだろう』
男 『おっさんもその辺の事情が分かっているんだろう。些末な質問にも嫌な顔せずに対応している』
男 『やがて陛下の顔から険が取れてきた。国をひっくり返すなんて大それたことに大勢の人間を巻き込んだ人たらしの本領発揮だ』
男 『そこで俺たちは一気に思いの丈をぶつけた。陛下は黙ってそれを聞いていた…… そして最後に』
女 王「……最後に一つだけ聞かせてください」
国 王「どうぞ」
女 王「貴方方が仰った言葉…… 本当に信じてもよろしいのですか?」
国 王「……信じていただくほかありません。どうか信じてください」
女 王「……分かりました、貴女方を信じます」
男 『こうして、我が国とエルフの里は、人とエルフが共に生きていくための第一歩を踏み出した』
男 『問題は山積みだが、それでもその一歩はとても大きな第一歩だった』
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