7: ◆ao.kz0hS/Q[saga]
2016/10/31(月) 01:37:11.46 ID:VsYSaNKD0
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「ポリネシア…なんて?」
「ポリネシアンセックス」
アタシの聞き間違いであることを祈って聞き返してみたが、その願いはあっけなく踏みにじられた。
二人以外誰もいない夜の事務所とはいえ、臆面もなくセクハラっぽいことをのたまいやがったアタシの担当プロデューサーは、何故かいつもみたいにニヤつくでなく割と真剣な表情でアタシを見つめてくる。
ただ単にからかわれている可能性に思い至ると、自分でも切れやすいと自覚している頭の中の血管のようなものが一本切れてしまった。
「っ…そ、それが何なのかアタシは知らねぇが、どうせロクなもんじゃねぇんだろぉ!? とりあえず歯ぁ食いしばれや、Pぃぃ!!」
「いや、落ち着け拓海っ! ちょっと前に愚痴ってたじゃないか、いつも激しすぎるんだよ、って」
「え? は…?」
何のことだ?
それにそんなことをいつ愚痴った?
いつも全身全霊エンジン全開喧嘩上等が信条のアタシが、Pにそんな情けないことをこぼすだなんて、そんなことしたっけか……?
「ほら二週間ぐらい前、俺の部屋に来た時に」
「え?……あっ…あぁぁ……っ!」
思い当たる節にかぁーっと顔が熱くなる。
それを言ったかもしれない瞬間は意識が朦朧としていて、本当に言ったかどうかは正直よく覚えていないが、たぶん言ったような気がする。
というか、実際そう思っている…。
いっつもいっつも、コイツはアタシのことをメチャメチャにしやがるんだ。
やめろって言っても聞きやしない…泣いて頼んでも逆効果で火が出るくらい腰振りやがって…。
Pが満足するころには、アタシはだいたい頭は真っ白で何も考えられなくて、躰はグチャグチャになっている。
「てっ、てめェ……変なこと思い出させるんじゃねぇよっ!?」
「落ち着けって。…でな? そんなこと言いながら拓海はいつも気持ちよさそうな顔してくれてるから、『気持ちいい』って素直に言えない拓海なりの可愛い抵抗なのかなって、俺は勝手に思ってたんだけど…」
「ぅ……」
だいたい合ってる…。
絶対そんなこと認められないが。
コイツにその通りだって知られたら、100パー調子に乗ってもっとムチャしやがるに決まってるから、絶対に認められないが!
「でも…ひょっとしたら、本当に俺が激しくしすぎてしまって、拓海はツラく感じているのかも…って、考えちゃったんだよ」
「えっ、いや…それは……」
単車ブッ飛ばしたときの爽快感とも、ライブ成功させたときの達成感とも違う、それらとは別次元の純粋に絶対的な快感…。
死ぬほど恥ずかしいカッコさせられて、恥ずかしいこと言わされるのがタマにキズだが、正直なトコロ、最後のPのケダモノじみた動きで全身がひりつくぐらいにイカされるのまで含めると悪くねぇな、なんて思ってしまっている…。
あぁ!これも言えねぇ!
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