26: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/11/06(日) 22:22:10.56 ID:IwWYtL7GO
軽蔑はしないけど、警戒してしまう。
「紺野さん、女性の方に気に入られやすいと思いますよ」
「あ、ありがとう。それは、嬉しいけど複雑だよ」
あの日の夜に声をかけたのはそういう理由だったのか。
事実は小説よりも奇なりとはまさにこの事。
くそう。
「でしたら」
私は彼女の言葉を遮った。
「ねえ、都築さん。今の会社に不安があるのは否定しないよ。でも、だからって、急にそんな所にはいけないよ」
「じゃあ、一度だけ来てもらえませんか。それでやっぱり無理なら諦めます」
「そんなに……人手不足なの?」
「一人、辞めちゃって。お客さんと本気になったみたいで」
そんなこともあるんだ。
興味が全くない訳じゃないけど、仕事にするとなるとまた話は別な訳で。
そもそも、私自身が女性に対して好意を寄せたことがないし。
「私、女の人にそういう感情は……」
「後からついてきますよ」
何がそんなに彼女を熱心にさせるのかな。
仕事だからかな。
本当だったら、ここできっぱり断らないといけなかったのだけど。
あまりにも真剣だった彼女の気持ちを無碍にもできず、私は一度だけお店に行く約束を取り付けてしまったのだった。
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