彼女達との思い出
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166:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2016/12/15(木) 15:09:07.91 ID:MVK382n60
いつも、沢村さんを追いかけていた。

クローゼットの中は、色物や柄物のYシャツになっていた。
ネクタイも、カフスも増えた。
靴は、名のある革靴になった。
髪は、行きつけの美容院で手入れしていた。
車は、燃費の悪いスポーティなものに変わっていた。
部屋には、専門書や洋酒が並ぶようになった。

全部、沢村さんが教えてくれたものだ。
皆、僕を見ていない。
僕を通して、沢村さんを見ているのだ。

攻めるべき矛がなく
守るべき盾がない。

副主任と言っても、やることは今までと変わらない。
だが、周りの反応は、冷ややかだった。

部長・課長は「沢村がいなくても、お前がいれば別になんとかなるだろう。実務はお前がやってたんだから」というスタンス。
鈴木さんや河村さん、伊藤さんは「まあ、大変だろうが頑張れや」というスタンス。

その他の人は、「なんであいつが副主任?」だった。

僕と沢村さんはよく一緒に仕事をしたが、事務の女性が一人サポートをしてくれていた。
なので、3人での仕事が多かった。

3人での仕事が、2人になった。

僕「この資料が明後日までに必要なのですが、用意をお願いします。」
事務の女性「できません。」


僕「・・・えっ?」
事務の女性「ですから、できません。」


僕「えと・・理由を教えてください。」
事務の女性「残業しないと間に合わないので、できません。」

当時、事務職の人は、残業代を出さない方針だった(今の社会なら違法ですよね)
でも、今までは残業をしてくれていた。

『あなたのために、残業してまで働く気はありません』

そう言っているのだ。

僕「分かりました。自分でやりますので、他の仕事をお願いします。」
事務の女性「なにそれ。私に対するあてつけですか?副主任?」

僕「・・え?いえ。そういうつもりではないです。すみません。」
事務の女性「もう行っていいですか?やることあるので。」

この女性は、10月いっぱいで退職した。

3人でやっていた仕事は、僕一人でやることになった。


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