235:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2016/12/23(金) 11:51:59.48 ID:m3kLTdjV0
めぐみとは、毎日メールした。
時折、食事に出かける。くだらないと思うかもしれないけれど、公園ではしゃいだり、駄菓子屋に行ったり、ゲームセンターに行ったり、
安っぽいお店にも行ったことがある。
僕は下町育ちで、地元にはまだ懐かしい場所がたくさんあった。
めぐみは、そんな場所に行きたがった。
春になっていた。
めぐみ「・・・今日もありがとう。楽しかった。・・またね。」
僕「・・・またね。」
めぐみは、何か言いたそうだった。
僕「・・・ん?」
めぐみ「あの・・もう少しだけいい?」
僕「ああ。いいよ。あそこの珈琲屋さんでいいかな。」
めぐみ「うん。」
少しの沈黙。
温かい珈琲。
めぐみ「・・・お父さんがね。その・・持って来たの。」
僕「お父さん?何を?」
めぐみ「お見合い写真。」
僕「・・・そうなんだ。・・・いい人?」
めぐみ「釣書?によると、〇〇大学を出て、〇〇大学院を出て、△□の企業に勤めてて、ご両親は◎財閥の関係で。」
僕「・・・名門じゃないか。凄いなぁ。」
めぐみ「会ったこともないし、ちょっと不安。」
僕「会ってみるべきだ。会わないとわかんないよ。それから決めればいいじゃない。」
めぐみ「・・・ごめんね。変なこと・・・・聞いちゃった。」
僕「・・・いいよ。相談になら乗るから。。。その・・・僕、人生経験豊富だよw」
めぐみ「・・・うん。また相談に乗ってね。」
凄い。
本当にエリートの上級国民だった。
薄汚れた僕とは全然違う。
ああ、めぐみは、高嶺の花だった。
僕が気軽に会っちゃいけないような、清楚で、世間知らずで、上品な子だ。
本当は、知らなくてもいい、下町の、薄汚れた世界を見せてしまった。
後悔した。
僕と会っても、いいことなんてない。
僕は、男としての肝心なものを失い、小さな会社で働き、下世話な場所に出入りし、酒を飲んで寝るそれだけの人間。
一時の夢を見させてもらった。
そんな気分だった。
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