彼女達との思い出
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345:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2017/01/15(日) 01:12:16.90 ID:55n5oBot0
震災の出来事は、僕の価値観を変えるものだった。

僕「ネトゲをもうやめようと思う。」
ユミ「私も。これから資格を取って、働く。」
僕「やりたいことが出来たんだね。」

ユミ「私のおばあちゃん、被災したんだ。何もしてやれなかった。だから・・・介護職を目指す。」
僕「そうか。頑張って」
ユミ「私は、竜也さんのおかげで変われた。今までありがとうございました。もう、会えないけど、忘れない。」

僕は思いを断ち切るように、PCごと処分した。
ユミとはこの日を境に、連絡を取っていない。

家族が欲しい。あたたかな家庭を築きたい。
誰かと一緒にいたい。
子供が欲しい。


当時、婚活がブームだった。
僕は、婚活をするようになった。


いざ始めると、出会いというものは生まれるものだ。
取引先の同年代とともに、コンパが月1〜2回行われるようになった。

ジムにもまた通いだした。
元々好きだった料理も、教室に通いだした。

今までしていなかった貯金もしだした。


良く通っているバーに顔を出す。
(山口智子似、以下智子)

智子「結局、うまく行かなかったの?」
僕「うん。楽しかったんだけど、なんかこう、違うんだよね。」

智子「相手に、求めすぎだよ。それと、今の言葉、女の子に絶対言ってはいけない言葉だよ。」
僕「わかってるんだけどさ。相手に嘘つきたくないし。」
智子「・・・なぜ、今、韓流ドラマが流行ると思う?」
僕「ドラマは見ないから、よくわからないよ。」
智子「女子はね、夢が見たいのよ。すべてを投げ打って燃えるような恋がしたいの。複雑な事情なんて知らないの。ただ、純粋な純愛がしたいの。」

そんなものなのかな。

僕「あ、そうだ。これ。」
智子「・・・覚えてくれていたんだ。」
僕「もちろん。お誕生日おめでとう。」

智子は、そのバーの女性店員だ。
マスターの通うお店の常連さんで、マスターが目をつけて、新規に立ち上げるバーに引き抜いた。

竹を割ったような性格で、智子目当てで通う常連客もいる。
僕はそうでもなかったが、まあ、いつも話し相手になってくれるし、感謝の気持ちでワインを用意した。

智子の誕生年のビンテージワイン。
香り高く、熟成具合も申し分ない。まさに飲み頃のものだった。

マスター「お、いいワインだね。」
僕「智子ちゃんの誕生日だからね。持ち込んだ。一緒に乾杯しよう。」
智子「嬉しい・・・ありがとう。」

マスター「待って。グラスとアラカルト用意するから。」

早めに看板を下ろし、3人で乾杯する。
スモークサーモンとクリームチーズ、簡単なホットサンド。フリッター。

僕「いつもありがとう。乾杯」
マスター「美味い。ビンテージは久しぶりだ。まろやかに熟成されてるね。」
智子「初めての味。飲みやすい。・・・ありがとう。竜也さん、嬉しい。」

マスター「これめったに入らないヤツだから、ラベルだけでも取っておきな」
智子「うん。瓶が空いたら、水につけてラベル剥がしてラミネートする。」
僕「大げさだよ。」
智子「大切にしたいの。・・・こんなにうれしい誕生日、久しぶり。」


マスター「なあ、竜也。」
僕「どうしたの?」
マスター「結婚相手、智子じゃだめなのか?」

僕「んー、そりゃあ、マスターから見れば、いい子に見えるんだろうけど、僕から見る智子ちゃんはそうじゃないしなぁ。あくまで店員さんだから。」
マスター「智子、よく言ってるよ。お前から、店員としか見られてないって。それ以外の表情を見てみたいって。」
僕「・・・」

それから少しした後、智子から正式にお礼がしたいと連絡があった。


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