425:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2017/01/23(月) 13:54:27.77 ID:NbjXj4e50
涼子「お忙しそうですが、少しだけお時間取れませんか?」
彼女から呼び出されたのは、それから10日ほど経ってからだった。
僕「あーっと、うん。ちょっと立て込んでるけれど、夕食くらいなら大丈夫だよ。」
涼子「ありがとうございます。」
僕「ふー。お疲れ様です。どうしたの?」
涼子「あ、お疲れ様です。お忙しそうですね。」
そういう彼女もスーツ姿だ。
それほど速くない夕食。
デートではないものの、女性との食事の場としてはあまり上品ではない定食屋さんで落ち合った。
僕「ごめんね、こんなところで。職場に戻らないといけないし・・・あ、無理に出てきたわけじゃないからね?こういう場所で申し訳ないって意味だからね?」
涼子「私はどこでもいいですよ?この定食屋さん、美味しそうですね。・・・私、久々にかつ丼が食べたいです。」
僕「いいね。僕はアジフライ定食。どんぶり物って食べたくなる気持ちわかるな。」
涼子「一人ではちょっと頼みづらいですし、そんなにたくさん食べられないんです。」
僕「女性ならではの悩みだね。あ、じゃあ、残った分食べるよ。もったいないから。」
涼子「え・・・はい。そうですね。もったいないですものね。先に取り分けますね。」
僕「僕で良ければ、付き合うからね。料理シェアしていろいろ食べよう。」
涼子「・・・美味しいものを食べるのって、大事ですね。」
僕「そういうこと。」
定食屋のいいところは、美味しいだけじゃなく、頼んだらすぐに出てくるところだ。
涼子「・・・もう食べちゃったんですか?」
僕「・・・あはは・・・ごめんね。いつの間にか、あっという間に食べる癖が付いちゃった・・・ペースに合わせるよう努力するよ。残りのかつ丼はゆっくり食べるよ。」
涼子「いいえ?私は気にしませんよ。藤原さんが気にしないんでしたら。男性の食事って、豪快ですね。」
僕「ああ・・・あ、で、要件ってなんだっけ?食事したかっただけ?まあそれだけでも気にかけてくれて嬉しいけれど。」
彼女は、箸を起き、横に置いてあったバッグから、小さな包みを取り出した。
紙で包装されている、手のひらにすっぽりと入る程度の大きさのものだった。
僕「それは?」
涼子「もしよかったら、使ってください。」
僕「開けても?」
涼子「どうぞ。」
彼女はそういうと、食事を再開した。
不思議に思いながら、包装紙を開ける。
中には、小さな陶器のお皿が入っていた。
僕「これは?」
涼子「あ、ハムスター用のエサ皿のつもりだったんですが。もし使えそうにないんでしたら違うのに使うか処分してください。」
僕「わお、ありがとう。わざわざ買ってきてくれたの?お家に余ってたのかな?」
涼子「えと・・・すみません、私、陶芸が趣味で。作ったんです。なので、要らなかったら捨ててください。」
彼女は、僕のハムのために、手ごろなサイズのエサ皿を作ってきてくれたのだった。
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