22: ◆ao.kz0hS/Q[saga]
2017/02/25(土) 22:16:53.67 ID:CYpm3u/s0
それを誤魔化すのととりあえずCMの喜びを表現するためにガッツポーズ!
「すごーい!!」
本当にすごいなぁ…。
私とそう変わらない身長でこの業界を走り回って…上手くいかないことが続いてもずっと諦めないで駆けずり回って…それでついにこんな大きな仕事も取ってきちゃうんだから…本当すごい…。
「ん? 李衣菜ちゃん、どうしたの?」
Pさんの寝不足もきっと私たちの為なんだろうなぁって思うと、居ても立っても居られなくなる。
本当は飛びついて感謝したいんだけど、それをすると顔が燃えそうになるのは既に体験済み。
だから妥協点として昨日もしたみたいに、手を取ってブンブンしようとしたんだ。
でも…。
「……っ!」
「ぇ……ぁ、れ……?」
Pさんの手に触れて握ろうとする直前に、Pさんは手を引いて私からスルリ。
その動きはまるで私に触られるのを嫌がる風に見えて…頭で理解するより先に胸がズキンと痛んで思わず呻き声を上げそうになった。
「あ……さ、最近手荒れが気になって、ハンドクリーム使ってるんだ…。だからボクの手に触ると…ネトネトしたのが付いちゃうからね…?」
Pさんは言い訳をするようにそう言って、鞄からまだ未開封の新品の手袋を取り出して両手にはめた。
ホテルのボーイさんがしてるような白くて薄い手袋だった。
「そ、そうなんですか〜〜っ、手荒れにはハンドクリームですもんねぇ〜……」
Pさんの指にクリームを塗った手触りを感じなかったこと、それにそもそも手荒れしているとは全く思えないくらいに綺麗な指に見えていたっていうことを、指摘するのはやめておいた。ううん、できなかった…。
「あ、は、は……」
気まずい…と思ったのは私だけだったのかもしれないけど…妙な沈黙が数秒間。
「なぁ、何? 何の話?」
その沈黙を破ってくれたのは、いつもとはちょっと違うけど私がリスペクトしている声だった。
いつの間にかすぐ後ろまで来ていたみたい。
「なつきち? おはよう…って、声が…」
声がしゃがれている、振り向きざまにそう言おうとしたら、目の前一杯になつきちの顔で。
「だりー…会いたかったぜぇ……あぁ〜〜」
「ひゃあ!?」
訳も分からないまま、なつきちに抱き締められてしまった…らしい。
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