48: ◆ao.kz0hS/Q[saga]
2017/02/25(土) 22:54:15.00 ID:CYpm3u/s0
ついさっきまで弱々しかっただりーの瞳には既に力が宿っていた。
必死に強がりながら、それでいて健気な笑顔は、長く付き合ってきたアタシでも見惚れるぐらいに輝いていて、罪深いアタシの中身を照らされているような気分になる。
「私…Pさんを諦めない…。Pさんが私を妹にしか思えないって言うなら、私はロックアイドルを極めて…イイ女になって…妹なんて言えなくして…それでPさんを振り向かせてやるんだ…っ」
「え……ちょ……」
「一回フラれたくらいで諦めない…何度でもアタックするっ! ネバーギブアップ! これもすっごくロックだよねっ!?」
「っ……!」
だりーの目の前にはアタシがいるのに、その目にはもうアタシは映っていなかった…。
ロックな夢とPだけを見ていた…。
強い…。
呆れるほどに真っすぐでロック…。
でもだからこそ…!
「ダメなんだって…っ!」
「えっ? なつきち?」
だりーの両肩を掴むと、キョトンとした視線が返ってくる。
アタシは捲し立てるように喋った。
「ダメなんだよアイツは…。やめてくれよだりー…アイツのことを好きだなんて、そんなおぞましいこと言わないでくれよ…アイツはチビで女々しくてすぐ泣いてヘタレで…ほら、全然ダメだろ? なぁ?」
「ちょっと…なつきち…? や、やめてよ…」
「なんっで…わっかんないかなぁ…っ! アイツは! とんでもないヤツなんだ! だりーが知らないだけなんだって! 間違ってもだりーが好意を寄せる価値なんてない!」
「やめてっ!」
「だりー……っ!」
不信と非難の混じっただりーの視線がアタシの胸を痛烈に抉っている。
「ね、ねぇ…一体どうしたの? 人の悪口なんてなつきちらしくないよ…?」
「悪口じゃない! 全部本当のことだっ!」
「やめてったらっ!!」
「っ!?」
更に怒りもプラスされただりーの視線。
もし仮にアタシが知っていること全部言えば、だりーだって考えを変えるはずなのに…。
なんでだ?
なんでアタシがだりーにこんな目で見られなくちゃいけないんだ!?
アタシはだりーのために言っているのに!
だりーの見当外れの怒りを向けられて、アタシの頭に血が上っていく感覚があった。
それで習慣的に理性が隅に追いやられて、衝動が手足のコントロールを支配しはじめる。
「だりー……っ!」
「やっ!?」
聞き分けのない子にはどうすればいい?
反抗的な目を向けられた時にはどうすればいい?
抵抗はどうすれば抑え込める?
…全部知ってる。
そんなの簡単だ。
いつもやってることだもんな。
押し倒して、抑えつけて、カラダをまさぐって、気持ち良くしてやればいい。
そうすれば全部ウヤムヤになる。
いつもの相手はPだが、女ならカラダのことを知っている分、より簡単だろう。
だからな? じっとしていれば良くしてやるから……。
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