51: ◆ao.kz0hS/Q[saga]
2017/02/25(土) 22:58:17.45 ID:CYpm3u/s0
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「こんなにずぶ濡れでどうしたの!?」
インターホン越しには怪訝な声だったPも、玄関のドアを開けてアタシを見ると血相を変えて部屋に入れてくれた。
そしてアタシをリビングまで連れていくと、収納ケースから取り出したバスタオルをアタシの頭に被せて肌を濡らしている水分を粗方拭き取った。
「すぐにお風呂沸かすから、ちょっと待ってねっ」
そう言ってPがリビングから出て数秒後、ドボドボと水が落ちる音が響き始めた。
戻ってきたPはケトルからマグカップに熱湯を注ぎ、ココアの缶を開けようとしている。
中々開かない缶に苦戦しているPの腕を引っ張って、有無を言わさずラグマットに押し倒した。
「わわっ!? ちょっ、夏樹ちゃん…せめてお風呂入ってからに…風邪ひいちゃうよ…っ」
マウントをとると、Pは勘違いしているようだった。
諦めが染み付いたその表情に、アタシは叫びたくなるくらいに悲しくなってしまう。
だけど、もうPをイジメるつもりはしない。
今日ここに来たのは…。
「なぁ……ちょっと悪いんだけどさ…アタシのこと犯してくんないかな…?」
「…………へ?」
これ以上ないくらいストレートに言ったのに何故か伝わっていないようで、Pはポカンと間抜けな表情を浮かべた。
「なぁ…頼むよ……犯してくれよぉ…メチャクチャにレイプして欲しんだよぉ……」
「は…え……な、何言ってるの…っ?」
「だからレイプして欲しいんだって…っ! なぁ…頼む…この通りだ……っ!」
「ちょ、ちょ…ほんと何なのどうしたのっ?」
Pの腹の上に乗っかったままだが、頭を下げてお願いしたのにPはまだヤってくれないらしい。
「あぁー…っ! ヤラしてやるって言ってるんだからさぁ…大人しくヤってくれよ……っ」
「待って! 何があったのっ? 夏樹ちゃん?」
「だからぁ…っ! 理由なんてどうでもいいじゃん! アンタ、アタシのこと…好きなんだろっ!?」
「っ!」
前々からそうじゃないかって気になっていたことを遂に言ってしまった。
Pの頬があっという間に赤くなったということは、それは見事に的中だったらしい。
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