54: ◆ao.kz0hS/Q[saga]
2017/02/25(土) 23:03:39.43 ID:CYpm3u/s0
「もっとも、夏樹ちゃんに謝る気があるなら、だけどね」
「謝る…っ! あ、謝りたい……だりー……うぅぅ……」
「うん……」
頬にあった手が頭に乗せられると、一層目がジワジワしてくる。
「それでも、もし…李衣菜ちゃんが赦してくれなくて…夏樹ちゃんがもう限界だって思うなら…そのときはボクも一緒に……………るから」
「へ……?」
最後の言葉がよく聞き取れなくて、聞き返そうと目を開いた瞬間、何故か溺れそうになった。
「あぶぶっぶっ!?」
「まぁ、大丈夫だよ、きっと!」
いきなり顔面にぶっかけられたシャワーで涙と鼻水は流れ落ちてしまった。
カツンと音がするとシャワーが止まって、それでバスタブにも十分にお湯が溜まっていたことに気付く。
Pはこっちがムズムズしてくるくらいにいつもの緩い笑顔を浮かべながら、アタシの額に貼りついた前髪を整えていた。
「スッキリした?」
「あぁ……」
Pの問いかけに曖昧に頷いてしまってから、全然終わっていないことに気付く。
「いや…っ! アタシは…アンタにも酷いことを……あぁ、本当になんて酷いことを……っ! アタシたちのために…
誰よりも頑張ってくれて…汚れてくれたのに…それなのに…感謝さえせずに…アタシはもっとアンタと話すべきだったんだっ!
それでもっと別の方法を考えて…別の方法なんか無くたって、だったら一緒に苦しめばよかったんだ……それなのにっ!
アタシは…っ! 自分のプライドばっかりが大切で…っ! アンタを貶めることでプライドを守った気になって…
仕舞にはアンタに無茶して興奮するのが目的になっちまってっ! あぁぁぁ……っ!」
振り返れば振り返るほど、何故あれほどまでに凶暴なことが出来たのか、意味が分からな過ぎて自分自身が空恐ろしい。
「ダメだ…やっぱりダメだ…お願いだ…やっぱり……」
「はぁ〜〜、またそれぇ? ボクのことももういいよ。赦してあげる。はいお終い! って、元々はボクが勝手なことしてたのが
原因だから、はじめから別に怒ってないけどね…。それになんかこう、イジメられやすいオーラ纏ってる自覚あるし…ははは…」
「は? なんだよ、それ…っ!」
あれだけの悪行をこんな冗談ぽく済ませられて、納得できるわけがない。
食って掛かろうとすると…いや赦しを請う側としてはその態度もおかしいんだが…Pが笑いながら言った。
「じゃ、赦してあげない! でもその代わり、夏樹ちゃんももう謝っちゃダメ、っていうのはどう?」
「そ、れは……っ」
ゾッとするほどにキツイ罰だ。
謝罪することすら封じられれば絶対に赦されることはなくて、結果永遠に心の中で謝り続けることになるんだから…。
「はは……………丁度いい…かも……。アンタ、なかなかエグイな」
「ふふっ」
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