4: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/02/20(火) 23:10:03.19 ID:0tmVZ+lM0
◇
しばしの待ち時間の後、ふいにアパートのベルが鳴った。
「おじゃましま〜す♪」
ドアを開けると、茄子さんが真っ白なセータ―に長めのスカートと黒ストッキングという出で立ちで現れた。
さっきまでの白に華をあしらった振袖姿の茄子さんとのギャップに、心がどきりと跳ねる。
大きく鳴った心臓の音を聞かれないように、外を見ながら、ムリヤリ別のコトに思考を振り切る。
こういうゆるっとした私服もいいなぁ、あそこのファッション誌に掛け合ってみようかなと。
煩悩を振り払って次に視線を向けた時には、彼女はもう目の前から消えてしまっていた。
茄子さんは勝手知ったる我が家のように廊下を歩くと、一切の迷いもなくこたつに潜りん込んでいたのだ。
「今日は冷えますね〜、プロデューサー」
机の上においてあった蜜柑をほいっと頭に乗せて、ぐったりとしながら、そんな言葉をかけてくる。
初詣の時の見惚れるような美女はどこにと思いつつも、私はきっとこういうところが好きなのかもしれない。
大人びているようで、子どもっぽい。まだ可愛いが似合う彼女を好きになってしまったんだと。
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