5: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/02/20(火) 23:11:29.39 ID:0tmVZ+lM0
「明日には雪でも降るかもしれませんね」
家主に一切の遠慮もないところに突っ込みたくもなるが、今更言うことでもなさそうだ。
返事をしながら、自分も茄子さんに続いてこたつに足を潜り込ませる。
ちょうど茄子さんとは机を挟んで向き合う形になった。
「あっ。なんでこっちに入ってくれないんですかっ」
ぱっと顔をあげたことで、茄子さんの頭に乗っていた蜜柑がどこかへ転がる。
ぷくーと頬を膨らませた茄子さんは、どうやら隣に座って欲しかったみたいだ。
子どものように怒る彼女の動きに合わせて、セーターでかたどられた「お餅」がぽよんと揺れる。
その動きに合わせてついつい下がる目線に気づいて、自分の情けなさに頭を抱えそうになった。
少し冷静になろう。落ち着いてゆっくりと深呼吸してから答える。
「うちのこたつはそんなに広くありませんよ」
「それでもですっ。やっとふたりっきりで落ち着けるのに〜」
「向かい合っていたって落ち着けます」
それに恥ずかしいじゃないですか。そう言うのはなんだか初心な子どものようでぐっと堪えた。
アイドルと触れ合うなんて、愛し合うなんて。後ろ暗さは微妙な距離感をいつも保とうとする。
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