中野一花「うらはらちぇいす」
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5:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/07(月) 22:28:33.63 ID:Qn8TGrOM0
 しゅんと萎んだ彼女をぼんやり眺めながら、味のしないパンを咀嚼し続ける。俺も俺で食べ盛りの体にそれなりの無理を聞かせているので、あまり他人のことばかり考えてもいられないのだった。衣食住の中で、疎かにすると短期的に手痛いしっぺ返しを受けるのが食だ。これに関しては割と死活問題なので、自分を優先させてもらう。気遣いで自分がひもじくなっていては目も当てられない。
 なおも無心で規則的に顎を動かし続ける。せっかく生徒が目の前にいるのだから問題の一つでも出してやれれば良いのだが、最近この姉妹を前にすると上手いこと頭が働いてくれない。何度でも重ねて言うことになるが、顔も体つきもまるで同じなのが厄介極まりないのだ。五月と俺の間にはやましいことなど何一つ存在しないのに、顔を合わせると罪悪感のようなものに苛まれてしまう。良くないと分かっていても脳が自然と服の下にあるものを想像してしまうこともあって、どうしようもない。

「今日の勉強会はどこで開くんですか?」
「あー、また図書館あたりで考えてる」
「上杉君、最近私たちの家を使いたがらないですよね。あそこなら時間も人目も声の大きさも気にしなくて済むのに」
「いや、それはあれだ。明確な縛りがあった方が意識的に手を動かすようになるだろ。惰性でやるのが一番良くない」
「考えあってのことなら構いませんが」



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