100:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/14(日) 00:06:07.48 ID:yy9rkK6R0
「……井美雪哉か高山に、話したほうがいいかもしれない」
中に入ると透子が緊張するかもしれないと思い、廊下に立ったままで俺は言った。
「えっ? どうして? どうしてみんなに言ったほうがいいの?」
透子は落ち着かなそうに胸に手を当てて、振り返る。
「高山は、こないだの海での俺たちを見て、どう思っただろう」
「どうって……。きっと、驚いたよね」
「……それだけかな」
「え?」
「高山は必ず透子に、あれはなんだったのか訊いてくる」
実際、高山は俺に説明を要求してきた。
つまり現状、透子は、《未来の欠片》のことや、それを俺と共有していることを、高山や井美には話していない――隠し事をしている、ということになる。
それが彼女にとって負担になっている部分もあるだろう。
「でも、なんて説明するの? 絶対信じてくれないよ?」
大事なことは何かと胸にしまいこみがちな透子は、俺の提案に難色を示す。
しかし、俺は食い下がった。なぜなら、
「これからも、何度もあんなことが起きるとしたら……」
そのたびに透子の心の負担は増していくことになる。
また高山や井美とすれ違いが起こるかもしれない。
何より、《未来の欠片》の問題が解決しなければ、俺と透子の関係も破綻を免れない。
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