115:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/15(月) 10:36:03.06 ID:SWPDcXJr0
「……でも、深水透子は、守ってほしがっているのかな」
透子を守る俺、という絵面がうまく想像できなくて、そんな言葉が漏れた。
永宮は、え、と不思議そうな目でこちらに振り返った。
「彼女といると、落ち着くんだ」
そこにいていいんだと、心穏やかでいられる。
「俺……俺が透子に助けてもらってもいいかな」
透子を想うと、そんな本音がぽろりと零れた。
「――私も、透子ちゃんに助けてもらってるかも」
否定されると思ったが、意外にも永宮は同意を示した。
いや、実際のところ、『意外』ではないのかもしれない。
俺は永宮のことをよく知らないので、はっきりとはわからないが……。
「私、きっとあなた以上には、そのきらきらしたもののことは知らないと思う」
きっぱりと、突き放すように永宮は言う。
けれど、それは最初にカゼミチや麒麟館で相対したときのような、敵意のある反発ではなく。
海で俺を断じた高山と同様、言外に、俺が透子のそばにいることを認めるような、そんな意味が込められているように、俺には感じられた。
「あなた、透子ちゃんのこと……好きなの?」
鋭い視線で、核心を射抜く永宮。
しかし、彼女も白崎と同じく、この場で俺の口から答えを聞きたいとは思っていないだろう。
わかっている。
俺がその答えを伝えるべき相手は、ただ一人だ。
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