120:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/15(月) 10:57:39.24 ID:SWPDcXJr0
「――ご両親に聞いた」
返ってきた答えはシンプルなものだった。
言いたいことはいくつもある。しかし、それらは透子の顔を見た瞬間に全部どこかへ行ってしまった。
透子は、何か、とても強い覚悟を決めて、ここに来ている。
「駆くんには、窓の外の雪が見える?」
「雪が降ってるのか?」
あの時だけではなく、今、この瞬間も?
「うん……さっきからずっと」
声を震わせ、透子は語り出す。
「すごい雪が降ってて、私がその中にいるの……っ」
はじめは静かだった透子の声に、徐々に力がこもっていく。
「《欠片》が見えるんじゃない! 周りじゅうに雪が降ってる!」
透子は俺に詰め寄り、感情を爆発させるように言った。
俺は一旦、透子に落ち着くよう声を掛ける。
透子はぎゅっと手を握って、大丈夫、平気、怖くない……と、おまじないのように口の中で呟く。そして、
「――でも、まだ、続きがあるっ!」
これこそが本題、というように、昂奮に頬を赤らめる透子。
雪が降っている――今も――それは確かに、昨日も聞いたことだ。
それとは別に、まだ何かあるのか……?
一体、透子は、何を見た――?
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