44:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/07(日) 12:27:28.54 ID:4h98r15f0
<第5話 日乃出橋>
通り雨の日に高山と話をしてから、数日。
工房で会って以来、透子から連絡はない。
ゆえに、高山を泣かせてしまう、という件がどうなったのか、俺はわからないままだった。
かといって、俺の都合で透子を呼びつけるのも気が引けた。
恐らくだが、高山を泣かせてしまうことと、透子がイミユキナリに告白されたことは、無関係ではない。
透子とその友人たちの人間関係に、何かしらの変化が生じている。
発端はどう考えても、俺が透子に声を掛けたことだ。
透子は『離ればなれになりたくない』と言った。
透子がこの街で積み上げてきた交友関係。
部外者の俺が不用意に透子に近づけば、彼女が大切にしているものを壊しかねない。
事態が落ち着くか、あるいは透子から連絡があるのを待つしかなかった。
そうして晴れない気持ちのまま山歩きに出かけ、帰りに駅の近くを通りかかった――そのときだった。
「っ……!」
振り返れば、何やらただ事ではない様子の、高山やなぎがそこにいた。
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