46:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/07(日) 12:33:37.85 ID:4h98r15f0
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高山がまず話してくれたのは、井美雪哉のことだった。
彼は陸上部で、一年の夏に足を怪我して以来、リハビリ中なのだという。
今日は記録会があり、高山はそれに付き合って会場まで行ったようだった。そして、結果はというと――。
「あんまりよくなかった」
悔しそうな表情で、高山は言う。
俺は一度だけ見た、井美雪哉の走る姿を思い浮かべた
それこそ翔ぶように、力強く駆けていた背中。
あれで『リハビリ』だというのだから、怪我をする前の彼はきっと有望な選手だったのだろう。
怪我から回復したことも含めて、彼がどれだけ陸上に打ち込んできたのかは、素人の俺にも察せられる。
ただ、競技の世界は、結果が全て。
今は夏で、彼は高校三年生、最後の大会も近いはずだ。
本人も、傍らで支えてきたのだろう高山も、焦りを覚えて当然だと思う。
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