【グラスリップ】透子「かけるくん?」
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48:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/07(日) 12:42:28.34 ID:4h98r15f0
 そうして俺がだんまりを決め込んでいると、高山は諦めたように俺から視線を外して、

「ううん、ウチは見ない」

 決然と、そう宣言した。

 それは、小さな池に投げ込まれた石のように、俺の胸に波紋を広げる。

 未来を見ない――仮に未来が見えたとしても、彼女はそれをしないという。

 俺は横目で高山を見る。毅然と前を向く姿が、とても眩しく映る。

 透子の見た未来では、『泣いてしまう』らしい彼女。

 しかし、彼女ならば、たとえ悲しみに涙しても、それを乗り越え、前に進めるのではないだろうか。

 その名のように、しなやかに、強靭に、したたかに。

「…………」

 俺は何も言えなかった。もちろん石膏像だからではない。

 強くあろうと胸を張る高山の姿に、胸を打たれたからだ。

 同時に、そんな高山が特別な感情を抱いているのだろう、井美雪哉についても。

 彼もまた挫折を経験し、今も苦しい状況にありながら、それでも走り続けている。


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