61:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/09(火) 11:53:20.77 ID:W+HAaMa50
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外で話したい、と言った井美雪哉は、要件はおろか、どこに行くのかも告げずに、ひたすら俺の前を歩き続けた。
そうしてやってきたのは、例の急な階段の上にある神社。
井美雪哉は俺に背を向け、海を眺めながら言った。
「本当はおまえなんて呼びたくねえんだ」
無愛想で、ぶっきらぼうな第一声。案の定、愉快な会話にはなりそうになかった。
「……なら、呼ばなければいいじゃないか。なんの問題が?」
「やりたいこととやりたくないことだけで世の中回ってねえんだよ」
「そうか……。で、なに?」
背中に問いかけると、井美雪哉は感情を押し殺したように告げた。
「いつもの面子で花火をする。それのお誘いだ」
いつもの面子――つまりは井美雪哉と、高山と永宮、カチューシャの彼、そして、透子。
「……なるほど。君は誘いたくないけれど、理由があって仕方なく誘いにきたってことか」
「そう」
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