【グラスリップ】透子「かけるくん?」
1- 20
63:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/09(火) 12:03:57.56 ID:W+HAaMa50
 俺が透子に関わり、透子の友人関係に変化をもたらす可能性は、考慮していた。

 それでも、引き下がるという選択肢はなかった。

 透子は、俺がずっと探していて、やっと見つけた、《未来の欠片》を解き明かす鍵。

 否、《未来の欠片》のことを抜きにしても、今や透子は俺の中でとても大きな存在になっている。

 彼女から手を引くつもりはない。

 井美、高山、永宮――君たちに配慮はしても、遠慮はしない。

「なんだよ、それ……っ」

 歯切れの悪い言い回しばかりの俺に業を煮やしたのだろう、井美雪哉が声を荒らげる。

「透子との関係はなんなんだ!? おまえ透子の気持ちに気づいてねえのかよ!?」

「っ……!!」

 なんだよ、それ――瞬間、そっくり言い返してやりたくなった。

 透子との関係?

 透子の気持ち?

 そんなもの……俺だって知りたいくらいだというのに。

「――透子からは、何も聞いていない」

 透子が俺をどう思っているのか。

 透子が俺に何を求めているのか。 

 透子は俺とどうなりたいのか。

 そもそも、透子の中で俺は、どれほどの存在になれているのか。

 大事なことは何も話せていない。

 それどころか、俺自身の透子に対する気持ちだって、はっきりと言葉で表せているわけではないのだ。

 俺は透子をどう思っていて、透子に何を求めていて、透子とどうなりたいのか――?

 自分でもよくわからない。

 それに、これがもし仮に、透子と答え合わせをして、全てを理解できたところで、だ。

「君に言う必要もない」

 それは俺と透子の問題であって、井美雪哉――君には関係がない。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
171Res/212.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice