12: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/06/27(木) 22:25:52.90 ID:vzzIdRzq0
「隊長!」
監視に向かっていた姉の車輌の者がこちらに駆け寄り、姉の足元で息を切らして膝をつく
「どうした!」
「西住隊長!南方に大量の発射煙が?」
姉はすぐに首から下げていた双眼鏡を目元に寄せる。遠目でもわかる。縦に登る何本もの煙の帯
「……シュターリンオルゲル!」
苦虫の汁が飛びそうな声が小隊に緊張が走らせる
「クソッ、こっちが本命だったか!
総員緊急乗車!至急このエリアから退避せよ!
我々から損害を出すわけにはいかんぞ!」
姉は机を蹴飛ばして頭からキューポラの中に入っていく。私も考えずにそれに倣う
「全速後退!急いで!」
ティーガーIも私の声とともに後退を始めた。
空からはロケット弾が風をきる轟音のみ
全力で動くエンジンの音は掻き消される
数がおかしい。
どう考えても一斉に全ミサイルを発射したようにしか聞こえない。この先運用する必要なぞないのだ、と言わんばかりに
顔からは粘度の高い嫌な汗が顎の下に溜まって落ちる
そしてそれらは森を焼き払わんとばかりに躊躇なくSS12小隊を襲った。
葉と煙の境界が無くなり、先程を超える音と振動が伝わる
「きゃあああ」
震度6弱を思わせる振動が発生した。
災害訓練の時に訓練専用の車に乗った体験と比較すれば、恐らくそのくらいはあっただろう
「落ち着いて、落ちついて後退を続けて」
ミサイルが落ちてこないことを祈り続けた。しかし手綱はその祈りの相手にはなく、プラウダが握っている。
けたたましい音とともに正面が黒く染まった
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