142: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/21(日) 22:38:06.18 ID:5cHyLcvM0
「と、そうだ。隊長、あなたに一つ謝っておかないといけない事がある」
お銀さんがグラスを降ろしてこちらに正面を向ける
「何でしょう?」
「すまなかった」
そのままこちらに思いっきり頭を下げた。何だ?そんな謝られるほど悪いことをされた記憶はないが。
私が半ば呆然としているのを向こうも察知したらしい
「桃さんの作戦に対して隊長、あんたは的確にその問題点を指摘した。そしてそれが間違っていなかったことは、皮肉にも試合で証明されてしまった。
そして私は桃さんに同調した。桃さんには此処を守ってもらった義理がある。そしてなにより、正直言って私らは急にやってきて、桃さんに代わって練習の指揮を執り始めたあんたが、私は気に入らなかった」
様子から察してはいたが、自分自身で認識もしていたのか
「だがあんたの練習で皆確実に上達していた。自分たちも含めてね。あんたに変わったことへの反発は戦車道の面子には最早なかった。
つまりさ、あん時に反駁したのは単なる義理を笠にした悪足掻きだったってわけさ。
そしてそのせいであのザマさ。言い訳も何もあったもんじゃない」
なーるほど、そういうことね。完全に理解しました。そういうことなら彼女の荷を降ろしてやるのが良いだろう
「いや、謝ってもらうことではないですよ。だってあの時の河嶋さんのご指摘は間違ってないんですから」
「……へっ?」
今度は向こうが呆けた顔をしている
「そもそも私は会長さんからの指示がなければ、口を挟む気はなかったんです。あの時まだ私は河嶋さんの案の代替となる作戦を決めていなかったんですから。
人のミスを指摘するだけなら誰だって出来ます。真にあのような場で発言するべきことは、それを如何に正した案を出せるかです。
だからそもそも河嶋さんが正しいんです。それに同調したお銀さんが謝る必要が、理由を問わずどこにあるでしょうか」
出来るだけにこやかな顔をする
「隊長……あんた、天使か?」
「いえ、既に悪魔に片足を突っ込んでますよ」
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