265: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/08/22(木) 23:32:55.69 ID:CWK85y3h0
「……到底受け入れられん。帰れ」
欺瞞はないようだが、畳むこともなく河嶋さんは落合さんの前にその書状を突き返す。
待て待て。仮にも講和の使者としてきている人間に対して、そう無礼を働く訳にはいかないだろう。
戦う前だ。文面を見るに、向こうが敵と見ている人間は限られている。だが戦いとなってしまっては、残りの者も敵とみなされてしまう。徒らに命を捨てる道を選ぶ必要はない
そしてその道には私の決断が必要であるが、それは結構あっさりと自分の中で固まった。以前なら絶対選ばない道だったんだけどな
「ま、待ってください!」
「なんだ西住?まさか降伏する気なのか?秋山も言っていただろう。戦って勝つしかない、と」
「いえ、まず他の人と相談してから決めた方が……」
「相談するまでもない。我々には勝たなければならない理由がある」
「これは皆さんの生死に関わる問題です。我々だけで決めてはいけません」
「しかしだな……」
無言で河嶋さんの目を見つめる
「……分かった。そこまで言うなら相談しよう。済まない、返事は今日中には返すが先になる。書状はこちらで預かり、決まり次第こちらから使者を送るから、ここは帰ってくれ」
「分かりました。失礼致します」
落合さんは席を立ち、手を重ねて一礼すると平然と去った
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