308: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/01(日) 23:46:22.78 ID:JL0eVoU70
「……黒森峰を通じて、脱出を融通してもらうのは……協定から考えて問題ないはずです」
一度は考えたことだ。だがよく考えずとも不可能だ
「無理だな。そしてその無理な理由が、私たちが居なくなったらアンツィオが崩壊する一つの理由だ」
「そういえば、何でアンツィオが崩壊、なんてことになるんっすか。紅戸さんがドゥーチェがやってたことも含めて、全部決めるようになるだけなんじゃないっすか?」
「その紅戸の野郎が問題なんだよなぁ。が、お前にどう説明したものか……そうだ、トロッコの問題を例に使おう」
近場にあったナイフの束から4本掴み、机の上に角度が120、60、60、120度に近くなるように並べる
「トロッコ問題というのは、線路の片方に5人、もう片方に1人縛り付けられているところに暴走トロッコが突っ込んでくる。レバーを引けば1人轢かれるが、引かないと5人轢かれる、ってやつだな。自分で手を下すか、を問う質問だ。
この問題だとレバーに触らない、という選択肢があるが、政治をするものにレバーに触れないという選択肢はない。そして今回このアンツィオという3本のレールには、左から順に7人、2人、5人が縛り付けられている。少なくとも私にはそう見える」
トロッコの線路は上からだと飛行機のように見える。その先頭の方から3つのトロッコの経路を指で示しながら説明を続ける
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