360: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/09/12(木) 20:56:11.70 ID:wCFNWaFWO
白い息を吐きつつウラジーミルが辺りを見渡しているとき、カチューシャはピロシキを食べ終わり、近くの物置の扉を蹴り開ける。扉は鈍い音を出して開く
「うわ、汚ったない。農民ってよくこんな所に住めるわね」
物置の中の戸のハシゴの裏で、黒くボサボサした長髪を気にする余裕もなく、私はただ静かに体育座りをしていた。この距離では逃げようとする音すら命取りだ。見つけられない奇跡を祈っていたが届かず、私を見つけた彼女は指についたパンくずを舐めとる
「お前の家族は悪い人たちだからパーパが殺しちゃったわ。お前も一緒に死にたい?」
首を左右に振る。そんなの私には関係ないことだ
「ふーん、そうねえ……お前が今ここでカチューシャに忠誠を誓うなら、パーパに殺さないよう頼んであげる」
真っ直ぐ彼女の目を見つめる。大きなあくびを一つして続けた
「早く決めなさい。カチューシャは気が短いんだから」
何かを感じた。その時は分からなかった。しかし生きる為にそうせざるを得ないなら、そうするしかなかった。首肯した
「お前、名前は?」
「ノンナ」
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